APC、データセンターの熱分布などを調べる評価サービスを開始
APC ジャパンは、データセンターやサーバルームの環境を評価するサービスに、熱分布の調査やケーブル類の配線状況を調査する新メニューを追加した。
APC ジャパンは7月2日、データセンターやサーバルームの環境を評価するサービスに、熱分布の調査やケーブル類の配線状況を調査する新メニューを追加した。熱分布の調査では内容をパッケージ化した低価格のメニューも用意する。
同社では2008年から空調解析や電源効率などを評価するサービスを提供。新メニューはデータセンターからの要望が多い室内の熱の状況などを調べるもので、赤外線サーモグラフィで機器の熱分布を調査、評価する「データセンタ熱分布アセスメント」と、同メニューをパッケージ化した「サーマルスキャン・ライト」、ネットワーク機器室の配線状態を調査・評価する「ワイヤリングクローゼットアセスメント」の3つを提供する。
データセンタ熱分布アセスメントは、サーモグラフィを用いて主幹ブレーカーや変圧装置、ヒューズ、UPS、分電盤、配電盤などの温度状態や電流などを計測。業界のガイドラインに照らして、基準を上回った高温箇所について、同社のコンサルタントが問題点や改善策などを提示したリポートを提供する。
サーマルスキャン・ライトでは、配電盤とサーバラックなどの温度測定に限定して温度状態を調べ、問題点の内容や改善策をまとめたリポートする。
ワイヤリングクローゼットアセスメントは、ワイヤリングクローゼットというルータなどが集約されているスペースの配線状態や温度状態を調査、評価し、改善策などを提示する。例えば、ワイヤリングクローゼットへ機器を追加した場合にどの程度の余裕があるのか、また、温度状態からどのような空調対策を実施すべきか、といったことが分かるという。
各メニューの価格は、データセンターやサーバルームの設置場所、システム規模によって異なる。参考価格は都内にあり、ラックが20台までの場合で、データセンタ熱分布アセスメントが63万9000円、サーマルスキャン・ライトが26万4000円。ワイヤリングクローゼットアセスメントは都内40回線までの場合で22万2000円となる。
評価サービスは、小規模なサーバルームから大規模データセンターまで対応できるといい、特に25〜50ラックを持つ中規模データセンターのニーズが高い。サービスオペレーション部の神谷徹部長は、「APC製品の利用を提案するものではなく、ベンダー中立としてサービスを提供しているので、自社の環境を視覚的に把握する手段として活用していただきたい」と話している。
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