人気オンラインゲームのアカウントは、アンダーグラウンド市場で最高50ユーロの値が付くという。ドイツのセキュリティ企業G Data Softwareが、不法なフォーラムで売買されるオンラインゲームアカウントの実態について紹介している。
それによると、取引価格は最低2ユーロ程度からで、売買されるアカウントの内容によって最高で50ユーロ程度になる。例えば複数のゲームを利用できる人気サイト「STEAM」の場合では、利用できるゲームの数によって価格帯は2〜50ユーロだという。欧米で人気の「World of Warcraft」(WoW)の場合は、キャラクターのレベルやアイテム数によって5〜30ユーロで取引される。
同社では約2カ月にわたってアカウントを売買する数百の不法フォーラムサイトを調査した。アカウントを盗む人物は、ゲームごとにカスタマイズしたマルウェアをユーザーのマシンに感染させ、密かに搾取したアカウントをフォーラムで売り払って利益を上げているという。
オンラインゲームユーザーは、ウイルス対策ソフトやパーソナルファイアウォールなどのセキュリティ対策機能がゲームのパフォーマンスに影響するとしてオフにしている場合が多く、アカウントが盗まれても気付くのが難しいと同社は指摘する。
こうした行為は犯罪者にとって都合がよく、ユーザーはセキュリティ対策の実施状況を再チェックしてほしいと呼び掛けている。
関連記事
- オンラインゲーム情報を狙うトロイの木馬が急浮上
フォーティネットは、オンラインゲーム情報を狙うトロイの木馬「W32/Dropper.PTD!tr」が急増しているとして注意を呼び掛けた。 - オンラインゲームにおける5つの脅威
F-Secureは、オンラインゲーム利用者が世界的に増えているとして、5つの脅威について解説と注意喚起をしている。 - 日本ビクター、販促用USBメモリの一部にウイルスが混入
販売促進用に配布していたストラップ型のUSBメモリ1015個の一部にウイルスが混入していたとして、日本ビクターは注意を喚起している。PCに挿入すると、オンラインゲームのIDやパスワードが抜き取られる恐れがある。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.