SAS Institute Japanは9月30日、企業が収益性を詳細に分析するためのソフトウェアを提供すると発表した。売り上げやコストが発生した時点の最小粒度のトランザクションを分析できるのが特徴。通信事業者にとっての1人当たり売上高の拡大など、企業の収益改善への取り組みを支援する。
製品名は「SAS Profitability Management」。数十億件の大量トランザクションを高速処理するのも特徴としている。
企業が導入することで、顧客別、製品およびサービス別、事業セグメント別などで収益性を把握し、優良顧客の維持、潜在価値の把握、新商品の投入、プロセスの効率化などの取り組みを実施できるようになる。
同社執行役員でビジネス開発本部長を務める宮田靖氏は、日米欧主要企業の収益性分析調査を引き合いに出し、日本企業にとっての収益性向上の重要性を強調した。
みずほ総合研究所が調べたデータによると、2008年の欧米企業の収益性は5%程度であるのに対し、日本企業は実に1%弱。日本企業が収益性に課題を抱えていることを客観的なデータが裏付けていると宮田氏は指摘している。
価格は最小構成で2000万円から。初年度は5社への納入と2億円程度の売り上げを見込んでいる。
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