ニュース
Oracle、医療ソフト企業のPhase Forwardを約6億8500万ドルで買収
Phase ForwardはSaaSベースの臨床試験開発ソリューションを提供する公開企業で、大手製薬会社や政府機関を顧客に持つ。
米Oracleは4月16日(現地時間)、製薬会社向けに臨床試験開発ソフトを提供している米Phase Forwardを買収することで合意に達したと発表した。取引は1株当たり17ドルの現金で行われ、総額は約6億8500万ドルに上る。手続きは2010年半ばに完了する見込みだ。
Phase Forwardはマサチューセッツ州ウォルサムに拠点を置く1997年創業の公開企業。臨床試験の構築から解析・承認申請までの総合的な開発をサポートするSaaS(サービスとしてのソフトウェア)ベースのパッケージソリューションを提供している。同社の製品およびサービスは、これまで300以上の組織における1万件以上の臨床試験に利用されている。AstraSeneca、Eli Lillyなどの大手製薬会社、米食品医薬品局(FDA)、英国医薬品庁(MHRA)などの政府機関を顧客に持つ。同社の2009年通期の売上高は前年比25%増の2億1330億ドルだった。
買収完了後、OracleはPhase Forwardの技術および社員をヘルスサイエンス・グローバル・ビジネス・ユニットに組み込む。この統合により、同社は研究者、医師、規制当局、患者などに対し、より効果的なデータ収集・分析・共有ツールを提供できるようになるとしている。
企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック
関連記事
- IBM、医療向けデータ統合ソフトベンダーInitiateを買収
IBMは医療機関向けにMDMソリューションを提供するInitiateを買収し、ヘルスケア分野での情報分析製品を強化する。 - Oracle、SOA管理ツールのAmberPointを買収
AmberPointの獲得により、「Oracle Fusion Middleware」のSOA機能の強化を図る。 - Oracle、製品データ管理のSilver Creek Systemsを買収
Silver Creekの製品は、企業の製品情報統合ソリューションである「Oracle PIM Data Hub」などに統合される。 - 帝京大学医学部附属病院、医療情報の連携基盤を構築
帝京大学医学部附属病院は、オラクルのミドルウェア製品群を活用し、医療情報の連携基盤を構築した。 - Oracle、医療向けPLMベンダーの製品技術を買収
- Cisco、Intel、Oracle、医療記録電子化促進のコンソーシアム結成
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.