ASF、Yahoo!発の「Traffic Server」など6つをトップレベルプロジェクトに昇格
Apache Software Foundationは、Traffic ServerやMahout、HBaseなど6つのオープンソースプロジェクトをトップレベルプロジェクトに昇格した。
非営利団体Apache Software Foundation(ASF)は5月4日(現地時間)、「Apache Traffic Server」など、新たに6つのオープンソースプロジェクトをトップレベルプロジェクト(TLP)に承認したことを発表した。単一月では最多の昇格となる。
新たにTLPとして認められたTraffic Serverは、米Yahoo!が2009年にオープンソース化したHTTP/1.1互換のキャッシュ機能付きプロキシサーバ。もともとはYahoo!が買収したInktomiの技術を土台としており、ASFではインキュベータプロジェクトとして開発が進められてきた。クラウドコンピューティングにおけるエッジサーバとして利用できることから注目されている。
残りの5プロジェクトは、既存TLPのサブプロジェクトからの昇格となる。「Apache Lucene」から昇格したのは、1)「Apache Hadoop」などの技術上に実装できる機械学習アルゴリズム「Apache Mahout」、2)コンテンツ検出/分析用の軽量ツールキット「Apache Tika」、3)LuceneベースのWeb検索エンジン「Apache Nutch」。
Apache Hadoopからは、1)データシリアライゼーション「Apache Avro」、2)Googleの「BigTable」をモデルとした分散データベース「Apache HBase」の2プロジェクトが昇格した。
TLPはコミュニティーの成熟度が認められたプロジェクトが承認されるもので、ASFは2010年に入り、「Apache Cassandra」「Apache Subversion」などのプロジェクトをTLPにしている。ASFは現在、TLP、インキュベーション、サブプロジェクトなど合わせて合計143のプロジェクトを抱える。
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