Microsoft、「Windows Phone 7はテザリング非対応」
Windows Phone 7はテザリングをサポートすると報じられたが、Microsoftは否定している。
「Windows Phone 7はテザリングをサポートするため、同OS搭載機を持っている人は誰でも近くのデバイスをWebに接続できる」というニュースが9月24日にWebに広まった。
このニュースはWMExpertsなどのサイトに載り、Windows Weekly PodcastでWindows Phone 7のディレクター、ブランドン・ワトソン氏が、テザリングは同OSの機能になると語ったと伝えていた。だが、これは失言だったようだ。
「Windows Phone 7はテザリングをサポートしない」とMicrosoftの広報担当者は24日、eWEEKあての電子メールで語った。同社は将来版スマートフォンOSの計画については公表していない。
DROID Xなど、GoogleのAndroidを搭載したスマートフォンの中にはテザリングが可能なものもある。AT&Tでは、毎月追加で20ドル払えば、AppleのiPhoneなどのスマートフォンでテザリング機能を利用できる。テザリング非対応は、Windows Phone 7の市場でのチャンスに影響するだろうか?
Windows Phone 7は最初にAT&TなどのGSMネットワークに対応した端末に搭載され、その後2011年前半にCDMAキャリアからも搭載機が発売される。個々のアプリをグリッド上に配置するAndroidやiPhoneとは違って、Windows Phone 7のユーザーインタフェースは、Webコンテンツとアプリを「Office」「Games」など特定のテーマを持つ「ハブ」にまとめる。Microsoftは、この新しいインタフェース――そして幅広いアプリとデバイス――が、スマートフォン市場で下降する同社の地位を逆転させる一助になると期待している。
「Windows Phone 7開発においては、質の高いユーザーエクスペリエンスを最優先にした」とMicrosoftの広報担当者は17日に電子メールで語った。「この目標に合わせて、GSM版を先に投入し、2011年前半にCDMA版をリリースすることにした」
Microsoftは先に、「Windows Phone Developer Tools」の正式版をリリースした。同社は、開発者がこのツールを使ってモバイルアプリを開発すると期待している。Twitter、Netflix、OpenTable、Flixster、Travelocityなどの有名企業が、10〜11月に登場するとみられるWindows Phone 7端末に合わせてアプリを提供する計画だ。
立ち上げ時に販売されるWindows Phone 7搭載スマートフォンの数については、Microsoftは固く口を閉ざしている。だが、そうした数字や対応キャリアの数の方が、テザリングに対応しているかどうかよりも売り上げに大きく影響するだろう。
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