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堺市立図書館、電子書籍の貸出を開始――2011年1月から
堺市立図書館の「電子書籍の貸出サービス」は、NECの公共図書館向けソリューションとDNPの電子図書館サービスが連携することで実現したという。
堺市立図書館は2011年1月8日から、「電子書籍の貸出サービス」を開始する。ソリューションを提供したNECが2010年12月21日に発表した。
本サービスは、NECの総合公共図書館システム「GPRIME図書館ソリューション」を利用して構築された。GPRIME図書館ソリューションは従来からあるソリューションだが、今回新たに、電子書籍の検索・予約・貸出・返却に対応する新機能を実装した。
なおこれらの電子書籍対応機能は、大日本印刷(DNP)などが提供する「電子図書館サービス」との連携により実現したもの。DNPの電子図書館サービスは、出版社の書籍コンテンツをデジタル化し、そして使用許諾の管理や配信までを一括で提供する。同サービスを使うことで、図書館はコンテンツの収集や著作権管理を統合的に行えるという。
GPRIME図書館ソリューションを通じた電子書籍の貸出サービスは、以下の流れで行われる。
- 図書館のWebサイトで借りたい本のタイトルを検索すると、一般書籍と電子書籍の両方が表示される。
- 電子書籍の貸出予約ボタンをクリックすると、DNPが運営する「電子図書館サービス」に接続される。利用者はそこで、図書館のIDとパスワードを入力しログインする。
- ログイン後、利用者は電子書籍のビューアをPCにダウンロード(初回のみ)し、借りた電子書籍を閲覧する。
- 貸出期間中はいつでも電子書籍を閲覧できるが、返却期限を迎えると自動的に閲覧できなくなる。利用者自身が期限前に返却することもできる。
なおGPRIME図書館ソリューションの電子書籍対応機能は、120万円(税別)で提供される。SaaS展開も可能だという。
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