電子書籍リーダー、2011年には世界で1100万台販売――米Gartner予測
KindleやNOOKといった単機能の電子書籍リーダー市場は2011年も引き続き拡大するが、iPadなどのタブレットとの競合でコモディティ化する可能性があるとGartnerはみている。
電子書籍リーダーの2010年の世界での販売台数は前年比79.8%増の660万台で、2011年には1100万台を超える――。米調査会社が12月8日(現地時間)、このような予測を発表した。
米AmazonのKindleやソニーのReaderなど、E Inkあるいはそれに類するディスプレイを搭載する単機能の電子書籍リーダーの市場は過当競争になっており、米AppleのiPadのような多機能のタブレットの脅威を背景に、コモディティ化する可能性があるとGartnerはみている。
Gartnerによると、現在の電子書籍リーダー市場は、Amazon、米Barnes & Noble、ソニーの3社による寡占状態だが、コンテンツ保有者のサポートを受けた低価格端末を投入する新たな競合が多数現れる。米Hewlett-Packard(HP)や米Dellなどの大手メーカーもこの市場に参入するという。
Gartnerのアナリスト、アレン・ワイナー氏は「電子書籍リーダーが最大の脅威であるタブレットと対抗するためには、電子書籍リーダーメーカーは単機能でも高性能な端末に価値を見いだす読者にターゲットを絞る必要がある。また、多機能なタブレットよりは低い価格で提供する必要もある。電子書籍リーダーとタブレットの両方を購入するユーザーはほとんどいないと考えられるので、価格の設定は重要だ」と述べている。
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