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台湾中央気象局へNECが海洋総合観測システムを納入
NECは14日、海外で初めて受注した海洋総合観測システムが完成したと発表した。ノードの使用により、地震・津波だけではなく、総合的な海洋観測が可能となるという。
NECは11月14日、海外で初めて受注した海洋総合観測システムの敷設据え付け工事を完了したと発表した。同システムは、地震観測強化および周辺の環境観測を目的としており、台湾東方沖地震の想定震源域観測のため、NECが台湾中央気象局から2009年9月に受注したものになる。
海洋総合観測システムは、深さ約300メートルの海洋観測点に地震計や津波計などの海底観測機器を配置し、それぞれの機器からのデジタル情報を海底ケーブル内の光ファイバーによって24時間リアルタイムで地上に送るもの。今回は、台湾東方に位置する頭城(トウチェン)から全長45キロの海底ケーブルを敷設し、ケーブルの先端にはノード(拡張型分岐装置)1台を装備する。ノードには広帯域地震計、強振計、水晶水圧計、塩分濃度計、ハイドロフォン(水中マイク)各1台が接続しているという。
ノードを用いることにより、地震・津波だけではなく、海底の環境など、総合的な海洋観測が可能となる。また、ノードとの接続に水中で着脱可能なコネクタを採用したことにより、必要に応じた新たな観測装置の追加、および観測装置が故障した場合の交換が容易になるとしている。
なお、同システムは、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が文部科学省からの委託研究「地震・津波観測監視システム構築」により実施した「海底ネットワークシステムの開発」での技術開発の成果を基本にしたものという。
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