最終回 ワークスタイル変革の正しい「進め方」:小林伸睦の「成功に導く“ワークスタイル変革”現場論」(1/2 ページ)
今、企業や組織に「ワークスタイル変革」が求められています。では、それを実際にどのように進めていけばよいのでしょう。最終回はワークスタイル変革の実践に必要な具体的な「プロセス」を紹介するとともに、「その本質」をおさらいします。
これまでワークスタイル変革において、組織や企業が具体的に変えなければならない重要な4つの要素を見てきました。今回は、このポイントを展開していくための「プロセス」を考えていきましょう。
(1)どのように働き方を変えるのかを決める
まずは、今後の環境変化や企業の取り巻く環境を踏まえ、これらの変化に適応しながら成長していくために、具体的に働き方をどう変えるのかを決定しなければなりません。
これは企業のビジョンや事業計画などを踏まえて定められるもので、すでに述べたように目的や狙う効果は企業によって異なります。これをはっきりさせるところから始まるわけです。例えば営業の生産性を目指すのか、イノベーションのためのコラボレーションを強化するのか、ワークライフバランスを充実させるのか、といった方向付けをしていくことになります。
(2)変革リーダーシップの組織化
これまで展開してきた連載の中で、この変革、つまり、「時間と場所にとらわれない働き方を可能にする制度・環境」を整備していくには、さまざまな部門の知識や見解が必要になるため、多くの部門の関与を促しながら推進していくことが肝要とお伝えしてきました。
そして、各組織のキーパーソンを組織化して変革へのコアエンジンとなる「変革推進チーム」を作ることがポイントです。この変革推進チームが組織をまたがった議論と合意形成を促し、横断的な取り組みを推進する重要かつ必要不可欠な役割を果たします。大きな組織になればなるほど多様な組織や職種があり、会社のルールやカルチャーも複雑になるので、変革推進チームを専任で組織化する意義はより高まります。
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