Apple、GoogleらのAI(人工知能)普及団体に参加
Appleが、GoogleやFacebookが立ち上げた人工知能普及団体「Partnership on AI」に創立メンバーとして参加する。同団体の評議員会には、イーロン・マスク氏らのAI団体「OpenAI」の研究員も参加する。
人工知能(AI)普及を目指す非営利団体Partnership on Artificial Intelligence to Benefit People and Society(略称:Partnership on AI)は1月27日(現地時間)、米Appleが創立メンバーとして参加したと発表した。
同団体は、2016年9月に立ち上げを発表した。その段階で発表された創立メンバーは、Facebook、Google、Google傘下のDeepMind、Microsoft、Amazon.com、IBMの6社だった。
この団体の目的は2つ。1つはAIがいかに人類に貢献し、安全であるかを世に知らしめること。もう1つは、AIのベストプラクティスを共有し、この分野の研究機関(Advancement of Artificial IntelligenceやAllen Institute for Artificial Intelligenceなど)や専門家からのアドバイスを団体として受けることだ。
Partnership on AIはまた、団体の運営を監督する評議員会の発足も発表した。創立メンバー各社の代表と、大学や研究機関から新たに参加する6人の委員で構成する。
Appleの代表は、同社に買収されたSiriの共同創業者で、現在音声パーソナルアシスタント「Siri」の責任者を務めるトム・グルーバー氏。
評議員として、TeslaやSpaceXの創業者であるイーロン・マスク氏やピーター・ティール氏などが2015年12月に立ち上げた非営利のAI研究企業OpenAIの研究員、ダリオ・アモデイ氏も参加する。
Appleは、GoogleやFacebookのようにAIへの取り組みについてあまり発表していないが、2016年12月にAI関連の論文「Learning from Simulated and Unsupervised Images through Adversarial Training」を発表して注目を集めた。
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