安政年間創業のイセトー、クラウドで紙事業のデジタル化を推進
IBMのエンタープライズ向けパブリッククラウド「Bluemix Infrastructure」を活用して、ビジネス環境のデジタル化に適した新サービスを展開。紙関連事業からビジネス環境のデジタル化へ事業変革の推進を図った。
日本IBMは2月13日、イセトーが金融機関向け帳票電子交付サービス「インフォメーラー」やパーソナライズド動画サービス「individeo」などの新サービスの基盤として、IBMのエンタープライズ向けパブリッククラウド「Bluemix Infrastructure」(以下、Bluemix)を採用したことを発表した。
和洋紙の卸小売を営む伊勢屋商店として1855年に創業したイセトーは、近年は、金融機関を始めとした各種通知書の業務を支援する一方、FinTechなどの新しい技術の進化と普及により、電子化など、ビジネスモデルの変革を必要としていた。そこで、帳票類の電子化や商品・サービスの申し込み手続きを動画で解説する仕組みなど、クラウドの特徴を活用しながら顧客とエンドユーザーの安全なコミュニケーションを促進する新サービスを開発したとのこと。
インフォメーラーは、以前は紙で発行していた帳票類を同じ体裁で電子化して送達する帳票電子交付サービス。金融機関のインターネットバンキングと連携し、機密性の高い情報を扱う。またindivideoは、個客ごとにパーソナライズされたコンテンツを動画として提供するサービスで、動画コンテンツと個人情報を連携する必要があり、利用企業が持つ顧客の個人情報と連携して利用されるという。
いずれも高度なセキュリティレベルが求められるサービスであるため、FISC(金融情報システムセンター)の安全対策基準に準拠するBluemixのパブリッククラウドサービスのベアメタルサーバ(物理サーバ)を活用して、今後のサービス利用増にも対応できる柔軟なサービス提供基盤を構築したとしている。
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