3月31日が「World Backup Day」ということを、つい先日、キャンペーンで知りました。突然、データを失うという恐ろしい事態に遭遇しないためにも、いま一度、バックアップができているかどうか振り返ってみてはいかがでしょう。
かくいう私も、その「バックアップ」の重要性を痛いほど知ることになりました。
アップデートに失敗! Mac、起動せず……
2017年3月27日、macOS Sierraのアップデートが始まりました。このアップデートには、幾つかの追加機能と「セキュリティの改善」が含まれています。
私は個人で利用するWindowsやMac、スマートフォンは「なるべく速やかにアップデートを適用すべし」と考えており、読者の皆さんにもぜひ、それを守ってほしいと思っています。ただ企業で使うPCならば、企業の指示に従ってください。勝手にアップデートすると、業務用のアプリが動かなくなることがあるからです。
誰も指示する人がいない会社は……できればすぐに、アップデートをしたほうがいいと思います。なぜなら、アップデータに「セキュリティを改善した」という記載があった場合、それがリリースされた時点から攻撃が増える可能性があるからです。
改善された部分には、それまでは「ゼロデイ」と呼ばれる、ごくごく一部の人にしか知られていない脆弱(ぜいじゃく)性――攻撃が可能な不具合――があります。しかし、それは修正された途端に「誰もが知る攻撃手法」となるのです。
メディアの報道では、ゼロデイ攻撃が発生したタイミングで大きな話題になりますが、実際のところ「古いゼロデイ」、既知の脆弱性をついた攻撃も引き続き行われるのです。これはアップデートをすれば防ぐことができるタイプの攻撃です。だからこそ、OS、アプリなどのアップデートが重要なのですね。
このコラムで繰り返し指摘していることもあり、すぐにmacOSを最新版にアップデートしたのですが、今回は「運」がありませんでした。アップデートの途中で画面が真っ暗になり、再起動してもMacには似つかわしくない文字列がズラズラと表示されるだけ……。そう、アップデートに失敗してしまったのです。
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