Microsoftの「Cortana」、画像認識でリマインダー提言(Build 16215)
Microsoftが、「Fall Creators Update」で追加する多数の新機能を搭載するプレビュー版「Build 16215」を公開した。AIアシスタントのCortanaが画像内の日付を検出してリマインダー作成を提言する機能や、日本語フォントとして「UDデジタル教科書体」が追加された。
米Microsoftは6月8日(現地時間)、Windows Insider ProgramのFast Ringユーザー向けに、「Windows 10」の「Build 16215」の配信を開始したと発表した。このBuildには、9月提供予定の「Fall Creators Update」の新機能が多数含まれる。
AIアシスタントのCortanaに、画像認識による2つの新機能が追加された。いずれも、まずは英語でのみ使えるものだ。
まず、端末の「カメラロール」に日付を含む画像が保存されると、その日付についてのリマインダーを作成するようCortanaが提言するようになる。
例えば、未来の日付を含むコンサートのポスターの写真を撮影してカメラロールに保存しようとすると、Cortanaが「このイベントを追跡するお手伝いをしましょうか?」ときいてくる。「Remind me」をタップ(クリック)すればリマインダーを作成できる。
この機能を使うには、Cortanaにカメラロール内の画像へのアクセスを許可しておく必要がある。
もう1つは、「Windows Ink」採用の「なげなわツール」機能。Windows Ink対応サービス上の画像にある日付を対応するスタイラスで囲むと、「この日付を追跡するお手伝いをしましょうか?」とCortanaがきいてくる。
この機能を使うには、トップボタンの長押し機能をサポートするスタイラスが必要。例えば「Surface Pro 4」「Surface Book」「Surface Studio」付属の新しい「Surfaceペン」がサポートする。
例えばWebブラウザ「Edge」で見つけたイベント告知ページの日付部分をトップボタンを長押ししたスタイラスで囲むと、Cortanaが起動して上の画像のような提言をする。
このビルドでは他に、「Fluent Desigh System」採用の新しい「アクションセンター」、お気に入りのWebサイトをタスクバーにピン留めできるEdgeの新機能、手描き機能の強化、新しい日本語フォント(UDデジタル教科書体)の追加、日本語のIMEの予測変換機能の向上などが追加された。
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