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Facebook、社会的責任に関する“7つの難問”を世に問うプロジェクト
ユーザー数20億人突破を間近に控えたFacebookが、サービスの社会への影響と責任についての難題について広く議論するプロジェクト「Hard Questions」を開始した。まずは同社のテロリズム対策についてのブログを公開した。
米Facebookは6月15日(現地時間)、同社の社会的責任に関する“Hard Questions(難しい問題)”について世界と分かち合うプロジェクトを開始したと発表した。
ユーザー数(MAU)が間もなく20億人に達するFacebookは、「われわれの決定が、人々が世界について知る方法と愛する人々と交流する方法に影響を与える」ことの影響力と責任について社内で真剣に話し合っており、その議論の範囲を広めたいとしいている。
同社の社会的責任については、昨年の米大統領選での虚偽ニュースの拡散やテロリストによるプロパガンダ拡散、画像の不適切な削除などをきっかけにネット上でたびたび議論されている。
同社が選んだ課題は以下の7つ。
- ソーシャルメディアはいかにしてテロリストがプロパガンダを広げるのを阻止すべきか
- ユーザーの死後、そのユーザーのオンラインでのアイデンティティはどうあるべきか
- 問題のある投稿をどの程度監視・削除すべきか? 問題があるということをどう判断するのか?
- 虚偽ニュースの定義は誰がするのか?
- ソーシャルメディアは民主主義にとって良いものなのか?
- 人々の信頼を裏切らずにすべての人の利益のためにデータを使う方法は?
- ユーザーに安全な環境で自己表現してもらう新しい方法とは?
これらについて、1テーマずつブログを投稿し、それについてのフィードバックを求めていく。フィードバックは「hardquestions@fb.com」というメールアドレスで受け付ける。
まずは同日、テロ対策についてのブログが公開された。このブログでは、同社がAI(人工知能)や専門従業員によってプロパガンダを検出して非表示にしていることや、第三者機関と協力していることなどが紹介されている。
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