ザッカーバーグCEO、“グローバルコミュニティ”としてのFacebookについて、AI活用などを説明
18億6000万人のMAUを擁するFacebookのマーク・ザッカーバーグCEOが、サービスを世界規模のコミュニティとして強化していくためのマニフェストを発表した。ユーザー保護のための対策についても言及している。
米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは2月16日(現地時間)、自身のFacebook Notesで、「Building Global Community」と題した5000ワード以上の長文メッセージを公開した。
ザッカーバーグ氏は「多くの人が今、どうすれば世界にプラス効果を与えられるかについて考えている。この書簡で私は、世界中の人々のための世界規模のコミュニティを構築するためにわれわれにできることについて私が考えていることを述べた」と説明している。
今や世界に18億6000万人のMAUを擁するFacebookは、虚偽ニュース拡散やユーザー投稿の不適切な削除などの問題で批判にさらされている。
同氏はこの書簡で、具体的な対策についてではなく、やや漠然としたCEOとしての姿勢について語っているが、その中で幾つか今後Facebookのサービスに追加されそうな機能について言及されているので、それをピックアップして紹介する。
書簡全文は同氏のNotesで読める。
人工知能による虚偽ニュースやポルノ画像の検出
「人工知能(AI)はよりよいアプローチの提供を支援する。われわれは、人間の担当者がレビューする必要のある写真や動画を検出するAIシステムを研究中だ。(中略)テロ事件についての記事とテロリストによるプロパガンダを区別するAIも開発している。記事を読んで内容を理解するAIを構築するのは難しいが、世界のテロリストと戦うにはこの技術が必要だ」
新しいコミュニティガイドライン
これまでFacebookのコミュニティガイドラインは1つだったが、各ユーザーがどのようなコンテンツを表示したいかを自分で設定できるようにする。ヌードや暴力、乱暴な言動などについて、それぞれレベルを設定できるようになり、自分で設定しないユーザーにはユーザーが住んでいる地域での平均的な設定を提供する。
ユーザーの政治参加を支援
ザッカーバーグ氏によると、先の米大統領選挙では200万人の投票にFacebookが貢献したという。世界中の選挙で、今後もFacebookのツールを提供してユーザーの政治参加を支援していくとしている。
また、ユーザーと政治家との直接対話の場をFacebook上で設けるとしている。
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