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Facebookとマーク・ザッカーバーグCEOの2016年を振り返る(1/3 ページ)

人工知能(AI)の採用や米大統領選への影響などで何かと注目を集めた今年のFacebookを、海外速報部が振り返ります。

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 アイティメディアで海外ニュースを担当している海外速報部は2016年、米Facebook関連の記事を約130本提供しました。10年近く同社の成長を見てきましたが、今年はFacebookとそのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏にとって大きく躍進した年だったと実感しています。

 Facebookにとって2016年は「モバイル中心」から「動画、そしてVRへ」の年でした。ザッカーバーグ氏は年頭に宣言した目標を公私ともにほぼ達成しました。

 アイティメディアのこの1年のFacebook関連記事から幾つかピックアップし、振り返ります。

1月:ザッカーバーグ氏の“今年の個人目標”宣言

 ザッカーバーグ氏は毎年年頭に「今年の個人目標」を宣言します。今年は音声アシスタントによる自宅のスマートホーム化。Facebookがオープンソースにしているツールなどを使って自分で作ると発表しました。

 その成果はしっかり12月に発表。プライベートな時間を100時間使って作ったという“ジャーヴィス”は、声はモーガン・フリーマンだし、旧型トースターでパンも焼けるしと、Amazon EchoやGoogle Homeより高機能なのではないかという出来栄えです。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

1月:ザッカーバーグCEOが「Facebookの未来技術元年」宣言

 個人目標と同時に、ザッカーバーグ氏はFacebookの2016年についても自身のFacebookで宣言しました。2016年は、VR(仮想現実)、Internet.orgの取り組み、AI(人工知能)の3つに本格的に取り組む重要な年になると語りました。

 VRはOculus Riftで、Internet.orgの“残りの数億人”のためのネット環境構築はAquilaの立ち上げで、AIはアルゴリズムへの採用やbotのリリースという形で進捗を見せました。

 Internet.orgのもう1つの手段である通信衛星は、打ち上げをSpaceXに託しましたが「ファルコンX」が爆発したので先送りになりました。

1月:Oculus Rift製品版予約開始

 VR元年ともいわれる今年、ついにFacebook傘下のOculus VRが製品版「Oculus Rift」を発売しました。1月の予約開始から実際の7月の出荷コントローラーの発売へと、出荷が遅れたり競合する「HTC Vive」や「PS VR」に脅かされつつ、前進しています。

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Oculus Riftで遊ぶザッカーバーグCEO

 Facebookは将来的にはPCやスマートフォンとの接続が不要な、スタンドアロンのVR HMDを提供するそうです。また、VRを次のコミュニケーションプラットフォームとして使えるようにするデモも披露しました。

1月:Facebook Messengerのプラットフォーム化

 Facebookのメッセンジャー機能のプラットフォーム化も進みました。1月にMAUが8億人を突破し、4月に9億人を突破し、7月に10億人を突破しました。

 4月にはグループ音声通話に、12月にはグループ動画通話に対応しました。

 9月にbotとの会話でショッピングできるようになり、11月にはパックマンなどのゲームで遊べるようになりましたが、これはどこへ進もうとしているのかちょっとよく分からない気もします。

1月:動画ファースト

 1月には「ライブ動画」の一般ユーザーへの公開もありました。この後、ザッカーバーグCEOは何かとライブ動画を使って発表するようになりました。

 動画については、コメント欄にも動画を投稿できるようにしたり、360度ライブ動画投稿を可能にしたりと、がんがん新機能を追加しました。動画はVRにつながっています。

 ライブ動画の投稿数は、5月から10月の半年で4倍に増加しました。

 ウケる動画配信には、演技力や演出力が必要です。ザッカーバーグCEOはこの1年でめきめきと演技力を上げ、年末に公開した家族ぐるみのジャーヴィス紹介動画ではちょっとしたコメディまで演じています。

1月:過去最高の四半期決算

 1月末に発表した2015年第4四半期の業績はモバイル広告が好調で過去最高の売上高でした。

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