広島市の観光情報発信でWi-Fiとカード利用促進 NTT西日本と三井住友カードが協働
西日本電信電話(NTT西日本)と三井住友カードは、広島県に来訪する外国人旅行者向けに、Webメディアでの情報発信を通じて、無料Wi-Fiサービスとクレジットカードの利用促進を図り、効果をAI分析などで見える化する。
NTT西日本と三井住友カードは、訪日外国人の広島に対する認知向上、誘客促進、地域経済への貢献を目的に、訪日外国人向けWebメディアへの無料Wi-Fiスポット情報の掲載と、それによるWi-Fi導入店舗でのクレジットカード利用の促進効果に関する統計分析を実施する。プロジェクト実施時期は、2017年6月下旬〜2018年3月末を予定。
広島市と近隣市町では、2014年10月より無料公衆無線LANアクセスサービス「Hiroshima Free Wi-Fi」「Hiroshima Free Wi-Fi Lite」を提供。NTT西日本は、サービスの構築と運用、サービス拡充を図る。2017年5月末現在で約1400のWi-Fiアクセスポイントがあるという。
一方、三井住友カードは、2016年10月に、訪日外国人向けにクレジット加盟店情報や観光情報などを発信するWebサイト「JOURNEY of JAPAN(JOJ)」を開設。同サイトのスマホアプリも公開している。
Wi-Fiサービスの導入と、JOJへの掲載が、店舗でのクレジットカード利用促進に与える効果ついて統計分析を実施し、効果の“見える化”を図る。広島県内の観光地や三井住友カード加盟店の情報をJOJに掲載し、店舗への誘客、消費活性化を図るとともに、Wi-Fi導入店舗の位置情報をJOJのマップ上に掲載し、広島での周遊を促進するという。
また、三井住友カード加盟店の売上データをマーケティングツールやAIツールで解析し、カード利用者の利用動向や動線などを分析。分析結果を、同Free Wi-Fi導入店舗と重ね合わせたり、国籍別、他主要都市、Wi-Fi未導入店舗と比較をしたりすることで、店舗利用者の周遊傾向(店舗を出た後の周遊先)、店舗におけるWi-Fi導入効果、利用店舗業種や地域の特徴(消費動向)などを把握する。
両社は、分析結果を各サービスの協働推進やサービスの向上に活用し、来訪客の観光満足度向上や消費増加の実現に向けた環境整備に役立てていく考えだ。
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