“ひとり情シス大学”で何を学べるのか Dell EMCに聞く開校の狙い:Weekly Memo(1/3 ページ)
大手企業と違って、中堅企業では、情報システム担当が1人しかいないケースが少なくない。そんな“ひとり情シス”に対し、Dell EMCが新たな支援策を打ち出した。果たして奏効するか。
中堅企業の3割近くが「ひとり情シス」の状態に
「これまで“ひとり情シス”に悩む中堅企業に対して、的確なソリューションはなかなかなかった。中堅企業に多くのお客さまを持つ当社が、積極的に支援していきたい」――。デルとEMCジャパン(以下、Dell EMC)が10月20日に開いた中堅企業向けIT支援ソリューションの発表会見で、デルの清水博 執行役員 広域営業統括本部長はこう強調した。
ひとり情シスとは、情報システム担当が1人しかいないこと。大手企業と違って中堅企業(従業員数100人以上1000人未満)にはこうしたケースが少なくない。IT人材不足とともに、複数の情報システム担当を配置する余裕がないことも背景にあるようだ。
Dell EMCの調査によると、「中堅企業の27%がひとり情シスの状態。3年後にはこれが36%まで拡大する可能性がある」という。また、2016年末から中堅企業を対象に、IT投資動向やバックアップ関連、仮想化動向に関する調査を行ってきており、その結果、図1に示すようなひとり情シス企業の実態が浮き彫りになったとしている。
こうした調査結果を受け、Dell EMCではIT運用負荷の削減や管理の効率化を支援する具体策だけでなく、業務過多によって外部コミュニティーへの参加が難しいひとり情シス担当者向けの情報交換コミュニティーや、IT技術動向の理解から評価や目利きができるような技術、スキルの習得といったノウハウの共有や向上を支援するアカデミックなプログラムが必要であると判断し、次の4つの支援策を打ち出した。
1つ目は、「ひとり情シス コミュニティ」サイトの開設である。このサイトは、Dell EMCの顧客同士の情報交換コミュニティーとして開設したSNS専門ページだ。外部開催のイベントやセミナーへの参加が難しかったり、直面する問題について相談したいといったひとり情シス担当者の要望を受け、日常のIT運用で起こり得る問題を質問できるQAサイトを運用開始。また、コミュニティーを活用するユーザーのオフ会(ユーザー会)も開催する予定だ。
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