ニュース
世界の食糧問題を解決するためには、データ分析の力が必要だ(3/3 ページ)
米Teradataの年次イベント「Teradata PARTNERS Conference」がスタート。基調講演で登壇したモンサントのトロイ・クライツ氏は、「データ分析が農業ビジネスの未来を左右する」と熱く語る。
農業のデジタル化、その先にある世界とは?
科学とITで問題を解決してきたモンサントは、今後の計画をどう考えているのか。クライツ氏は「データ分析が農業の未来を左右する存在だと考えている。農場主のためのプロダクトとサービスの質を高め、持続可能性と収穫量を高めたい。また、予測分析と処方的分析の成果をもっと農場主に提供できるようにしたい」と今後の展望を語る。
その先にあるのは、全体的な農業の業務をデジタル化し、ロボット、センサー、あるいはモバイルアプリを使い、農場主自身がデータによる知見を得られるようにする未来だ。彼らが土壌の問題の特定や病気の対策ができるよう、TeradataでBIのエコシステムをクラウド上に作っていきたいと語るクライツ氏。既存ソリューションの性能を向上させ、新たなソリューションを低コストで再利用できるようにする構えだ。
モンサントのミッションは「世界の畑や食卓に貢献すること」と話すクライツ氏は、ボーローグ博士の「Hunger Never Sleeps(飢餓は眠らない)」という言葉を引用し、農業分野におけるグローバルレベルでのチャレンジを今後も継続する意向を示した。
「皆さんの『The Edge of Next』は何か。解決したい問題が分かっているならば、ぜひ始めてほしい。私たちモンサントは、これからもイノベーションを続け、世界中の農場主が課題解決に取り組めるようにしていく」(クライツ氏)
関連記事
- コロンビアのコメ栽培に日本の農業IoTを――「e-kakashi」実証実験へ
コロンビアの国際研究機関が、日本の農業IoTソリューション「e-kakashi」の実証実験を開始。ソフトバンクグループ傘下のPSソリューションズ、日立製作所がプロジェクトに参画する。 - スイッチオンで即、農業IoT “ITかかし”が切り開く農業の新境地
ハードルが高い“農業×IoT”を、もっとカンタン、手軽に――。そんな思いから生まれた“21世紀のITかかし”が注目を集めている。このソリューションは、人手不足、後継者不足に悩む農家の救いになるのだろうか。 - 日立がチャレンジする「自動運転トラクター」は、日本の農業を救えるか?
高齢化や後継者不足に伴う農家人口の減少など、日本の農業が抱える課題の解決に向け、「農業IT」への期待は高まっている。日立とヤンマーが協力して開発を進める、自律操縦機能を備えたトラクターは、これからの農業にどのような影響を与えるのだろうか。 - 今、IBMが注目するスタートアップ企業5社
IBMのスタートアップ支援プログラム「BlueHub」の第1期が終了。農業ERPや遺伝子解析など、新進気鋭の5チームが自身が展開するサービスの概要を説明した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.