Cygamesとガイアックスが明かす、「リアル」な働き方改革の現場:「俺たちの情シス Special」レポート(前編)(3/5 ページ)
「働き方改革」という言葉が一般的に言葉になりつつあるが、本質的な解決に至っている企業はほんのわずか。どうすれば人が働きやすくなるのか――編集部が開催したカンファレンスで、Cygamesとガイアックスの両社に、その取り組みを語ってもらいました。
女性に特化した「働き方改革」、その理由
池田: 岡本さんはどうでしょう? アイティメディアもそうですが、Web業界って業務時間が長くなりがちなのでは?
岡本: ガイアックスはソーシャルメディアやコミュニケーションのサービスを展開しています。働き方改革のキーワードとして、よくクラウド、テレワーク、BYODなどと言われたりしますが、やはり社風であったり、その会社がビジネスとして扱っている商品にもよるところが大きいと思います。
弊社の場合は、「フリー」「フラット」「オープン」という風土がありまして、そのとき、その場、その年齢層、チームの役割を常に意識して、仕組み作りを進めています。
池田: 確かに、やっている仕事やそのときの状況によっても、どういう働き方がふさわしいかというのは変わってきますよね。
岡本: 弊社の場合、働き方改革のPDCAを常に回していますが、まず「働くとはどういうことなのか」を会社の中で考えました。「働」という漢字を分けると「人」と「動く」、人のために動くということだと思います。会社として動くので、利益をもたらさなければならない。ビジネスとしても、成り立たせる必要があるということです。
まとめると、働き方改革の意義を「人のために動いて、ビジネスとして成り立たせること」という定めました。
実際に何をしているかというと、女性が働きやすい環境を作ることを中心に進めています。働くママは、ライフプランの中で育児だったり介護だったり、離職につながる要因が起こりやすい状況にあります。
もともと、ビジネス的な観点から、女性に特化した方がニーズがあるのではないかと思ってまして、そこでメンバーを募りました。何かを企画するにも、皆さんの声を聞く必要があると考え、まずは「情シス女子会」を開催しました。皆さんが抱えている課題、問題を共有することから始めたのです。
池田: 情シス女子会をやってみて、何か気付いたことはありましたか?
岡本: 今年の3月、8月と開催して、20社以上の方に参加していただきました。19時開始で21時解散の予定が、皆さん23時ごろまで残っていて盛況でしたね。メディアにも取り上げてもらいましたが、配偶者の合意がなかなか得られなかったり、プログラミングはよく分からないし、技術者の人と全然話がかみ合わない、といった悩みが挙がりました。
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