Google Map APIとUnityで“リアルワールドゲーム”開発が容易に
Googleが、GoogleマップのデータをUnityのGameObjectsとして使えるようにした。「Pokemon Go」のようなマップデータを使うARゲーム開発がしやすくなる他、マップデータを使えばゲーム用の世界をゼロから設計しなくて済む。
米Googleは3月14日(現地時間)、ゲーム開発者に向けた、「Google Maps API」での「Googleマップ」のリアルタイムデータの提供とUnityのゲームエンジンとの統合を発表した。米Nianticの「Pokemon Go」のような“リアルワールドゲーム”の製作がこれまでより容易になる。
Googleマップ上の建造物、道路、公園などのデータをUnityのGameObjectsとして使えるようにする。開発者はこれらのデータにテクスチャやスタイルを追加して使うことで、ゼロからゲームの世界を設計せずに済む。
データは日本を含む200カ国以上の1億件以上の3D建築物や道路、ランドマーク、公園など。Googleマップが更新されれば、ゲームにもそれが反映される。
また、Googleマップのインフラとサーバ上にゲームを構築することで、ゲームのレスポンスや安定性が期待でき、急激なユーザー増加にも対応できるという。
Googleはパートナーゲーム開発メーカー3社がGoogleマップデータを利用するゲームを紹介している。いずれも基本的にPokemon Goと同じように、ゾンビ(The Walking Dead: Our World)やゴースト(Ghostbusters World)、恐竜(Jurassic World Alive)をマップ上で見つけ、AR(拡張現実)モードで撃退/捕獲するというものだ。
Googleのデモ動画(記事末に転載)では、パリの3Dマップに中世風なテクスチャを施した宝探しゲームなども登場する。
Google Maps APIは有料サービス。ゲーム開発での利用についての問い合わせは専用サイトで受け付けている。
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