「Windows 10」春のアップデートは「AI活用で過去最速の普及」とMicrosoft
Microsoftが4月30日にリリースした「Windows 10 April 2018 Update」は、初めて採用したAIによるローリングアウト方式が奏功し、過去最速(約1カ月半で2億5000万台の端末にインストール)だった。
米Microsoftは6月14日(現地時間)、4月30日にリリースした「Windows 10 April 2018 Update」(バージョン1803)の適用速度がこれまでのWindows 10のアップデートで最速だと発表した。現時点で2億5000万人がアップデートしており、満足度も高いという。
Windows 10の大型アップデートは今回が5回目。1つ前のアップデート「Fall Creators Update」は10月17日にリリースし、1月の時点で1億人が適用した。春のアップデートは前回より2倍以上の適用速度ということになる。
今回アップデートの適用がこれまでになく早かったのは、リリースに当たって初めてAI(人工知能)を採用したことが奏功したとMicrosoftは説明する。
過去のフィードバックデータに基づいて、安全なアップデートが可能だとAIが判断した端末からアップデートを提供していき、問題のフィードバックに基づいて改善しつつ提供先を拡大していった。その結果、アップデート後に問題が発生してアップデートをアンインストールするケースや否定的なフィードバックが減ったという。Windows 10の安定性も高まったため、カスタマーセンターへの問い合わせ件数も減った。
本稿筆者の2台のWindows 10搭載PCの場合、2018年モデルには5月初旬に、2015年モデルには6月上旬にアップデートが来て、いずれも問題なくアップデートできた。
Microsoftは、アップデートの安定性がほぼ完全になったため、アップデート可能なすべての端末への提供を開始することも発表した。
ユーザーが何もしなくても、[設定]→[更新とセキュリティ]に更新が表示されるようになる。
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