Amazon、オリジナル電子レンジにも搭載のMCU「Alexa Connect Kit」プレビュー公開
Amazonが、自社製電子レンジ「AmazonBasics Microwave」にも搭載するMCU(マイクロコントローラユニット)「」のプレビュー版をサードパーティー向けに発表した。このMCUを製品に追加すれば、製品を簡単にAlexaで操作できるスマート端末にできるとしている。
米Amazon.comは9月20日(現地時間)、Echoファミリーの新製品発表イベントを開催した。このイベントではAIアシスタント「Alexa」関連の多数の新製品に加え、サードパーティー向けのAlexa採用のための開発ツールも紹介した。
同社はこれまでも様々な開発ツールを提供しており、現在3500社以上から2万点以上のAlexaで利用できるスマートデバイスが販売されているという。
イベントでは、「Smart Home Skill API」(プレビュー版)のアップデート、Alexa搭載端末をユーザーが簡単にセットアップできるようにするための「Frustration-Free Setup Program」と「Wi-Fi Simple Setup SDK and Service」(プレビュー版)のリリース、シリアルポート経由でAlexaに接続する「Alexa Connect Kit」(プレビュー、後述)、「Works with Alexa Certification」認証プログラムなどを紹介した。
「Alexa Connect Kit」(以下、「ACK」)は、小さなMCU(マイクロコントローラーユニット)で、これを電化製品に搭載することで、Alexaの機能、Wi-Fi Simple Setup、Dash Replenishment Serviceなどの機能を追加できるというもの。MPUはWi-Fi経由でAmazonのクラウドに接続する。
Amazonが同日発表した初のオリジナル家電である電子レンジ「AmazonBasics Microwave」でもACKを採用している。
サードパーティー向けのAmazonの説明によると「ACKを使用すると、ハードウェアモジュール代金と、ACKクラウドサービスの継続的な使用を対象とする低価格の前払い料金が掛かる。開発者は、独自のクラウドサービスを管理するための継続的で可変なコストを一定の1回限りのコストにできる」という。オンプレミスでの利用ができないのかどうかはこの説明からは不明だが、Alexaとユーザーとのやりとりのデータなどは、Amazonのクラウドに保存されるようだ。
既に家電メーカーのHamilton BeachやProcter&GambleなどがACK搭載の新製品を開発中という。
サードパーティーメーカーは自社製品にAlexa対応という付加価値をつけられる一方、AmazonはAlexa対応製品が増えるにつれ、ユーザーのデータ収集を加速できることになる。
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