南城市とうるま市、観光型MaaSの実証実験としてパッケージツアーを開催
沖縄県南城市およびうるま市は、NECソリューションイノベータらと共同で、MaaSを利用して両市内の世界遺産などを巡る2泊3日のパッケージツアーを企画し、観光型MaaSの有効性を探る実証実験を行う。期間は2021年2月5日から3月28日まで。2020年11月20日から参加者の募集を開始した。
NECソリューションイノベータ、沖縄県南城市、沖縄県うるま市は2020年11月20日、観光振興と地域の活性化を目的に、小型モビリティ、コミュニティーバス、キャンピングカーなどを活用した観光型MaaS(Mobility as a Service)の実証実験を行うと発表した。両市内の観光地を巡る2泊3日のパッケージツアーとして、2021年2月5日から3月28日の期間に実施する。
沖縄県南城市は世界遺産「斎場御嶽(せーふぁうたき)」や観光テーマパーク「おきなわワールド」など、沖縄県うるま市は世界遺産「勝連城跡(かつれんじょうあと)」など、多くの観光資産を有しているが、公共交通機関を利用したアクセス手段や、市内を周遊するための交通ネットワークが少ないため、より自由に移動できる二次交通や周遊手段の整備が求められていた。
課題解決に向け、2020年2月と3月に南城市内でオンデマンド交通と小型モビリティなどを活用した観光型MaaSの実証実験を実施したところ、参加者の9割以上がジャンボタクシーと小型モビリティの組み合わせによる南城市内の周遊を高く評価し、再度利用を希望することが分かった。
この検証結果を踏まえ、観光型MaaSの有効性をさらに検証するため、今回、実施エリアをうるま市に広げるとともに、周遊手段やサービスを拡充した実証実験を行う。
観光型MaaSの社会実装に向けた取り組み その詳細は
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