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3社に2社がクラウドの価値を享受できず アクセンチュアが提言する4つの施策
アクセンチュアの調査によると、コロナ禍の影響でクラウド活用が避けられない状況の中、約3分の2の企業が「期待通りにクラウドの価値を享受できていない」ことが判明した。企業がクラウドの価値を最大限に引き出すために有効な4つの施策とは?
アクセンチュアは2021年2月22日、「多くの企業が長年にわたりクラウドへの投資効果の最大化に注力してきたにもかかわらず、価値創出に苦戦を続けている」との調査結果を発表した。
調査は、日本を含む17カ国、11業種にわたって年間10億ドル以上の収益を上げている大企業750社の経営層(CEO:最高経営責任者、COO:最高執行責任者、CFO:最高財務責任者など)やITエグゼクティブ(CIO:最高情報責任者、CTO:最高技術責任者など)を対象に2020年7〜8月で実施。クラウドを活用している企業が期待される効果をどの程度達成しているのか、またその成果に対する満足度はどの程度なのかを調査した。
クラウドの価値創出に成功している企業、微増にとどまる その理由は?
クラウドの活用は、「ビジネス変革を進める上で、自社のビジネスを再定義し、従業員の専門性や創造性を高めるだけなく、サステナビリティ(持続可能性)の取り組みを強化し、利害関係者に新たな価値をもたらす際の強力な基盤になる」とアクセンチュでは説明する。
しかし、今回の調査では、全ての企業がクラウドの潜在的な価値を最大限に享受できているわけではないことが判明した。
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