連載
根本は似ている? 複合機からAIへ、リコーが挑む業務特化型のDX支援とは:Weekly Memo(1/2 ページ)
リコーが新たなDX支援ビジネスを打ち出した。かつて複合機を中心に一大ブームを巻き起こした「OA」を提唱した同社は、データを中心とした新しいビジネスモデルをどう広げようというのか。
「リコーは1936年の創業以来、オフィスのドキュメント処理を手掛け、1977年には『OA』というコンセプトを提唱し、その後も最新技術によって業務の生産性向上と新たな価値の創造を支えてきた。当社らしいビジネスをDX(デジタルトランスフォーメーション)の支援に向けても提供していきたい」
リコーの山下良則氏(代表取締役 社長執行役員CEO)は、同社が2021年6月17日にオンラインで開いた新たなDX支援ビジネスに関する記者会見でこう切り出した。経営トップが会見で創業以来の歴史に触れ、ビジネスの基本的な考え方を説いた上で新たな取り組みにつなげる形で話をするときは、その企業がビジネスモデルの転換期に入っている場合が多い。今回はそうした観点で同社の発表に注目したい。
リコーが新たに打ち出した「データビジネス」の中身は
関連記事
- 日本企業はなぜ、データ活用でビジネス成果を出せないのか?――ガートナー調査
日本企業はデータ活用に対する意識や関心は高いものの、データ活用から十分なビジネス成果を得られていない現状が、ガートナーの調査で明らかになった。分析スキルやデータリテラシーの不足などが阻害要因になっているという。 - 中小企業のデジタル変革に向けて複写機が“大変身”――リコーの新戦略とは
中小企業のデジタル変革は、“複写機の進化形”から始まる――。リコーがそんなコンセプトの新製品を発表した。複写機を軸にしたデジタル変革とはどのようなものなのか。その背景にある同社の思惑とは――。 - リコーがテレワークを同社の標準的な働き方に 職種ごとに最適な出社率を設定
リコーは、テレワークを同社の定める「働きがい改革」の一環として標準化する。これに併せて、2020年10月から人事制度を順次変更する予定だ。職種や仕事の内容に応じて最適な出社率を設定し、出社とテレワークを柔軟に組み合わせる。 - リコーが「Cisco Meraki MX67W」と複合機をワンパッケージ化、導入からサポートまでワンストップ提供
リコーは2020年2月14日から、同社のデジタルカラー複合機「RICOH IM C」と、シスコシステムズのクラウド管理型無線LANキット「Cisco Meraki MX67W」をワンパッケージにまとめた「RICOH IM C6000/C5500/C4500/C3500/C3000/C2500 Cloud Connect Package」の受注を開始する。 - リコーの挑戦、複合機製造業のサービスプロバイダー化とは
オフィス用複合機メーカー、リコーはペーパーレス化によって消耗品ビジネスからの転換を余儀なくされた。製造業が「モノを作って、売る」という従来型のビジネスから脱却するために変革したものとは。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.