スバル、SAP ERPでビジネス環境の変化に対応する経営基盤を構築
スバルは「SAP S/4HANA Cloud」をはじめとするSAPソリューションを導入し、経営基盤を刷新。経理/税務の品質向上やリスク低減、業務負荷削減などの効果が出ているという。
SAPジャパンは2022年3月2日、SUBARU(スバル)が、基幹業務システムをクラウドERP(企業資源計画)「SAP S/4HANA Cloud」をはじめとするSAP製品で刷新し、2021年4月から経理領域での本稼働を開始したと発表した。
既に経理/税務の品質向上やリスク低減、業務負荷削減などの効果が出ており、同社では基幹業務システム刷新の成功プロジェクトと位置付けられているという。
SAP ERPで経営基盤を強化 その方法は
スバルは、「安心と愉しさ」の提供を通じて顧客から共感され、信頼される存在となることを目指し、2018年7月に中期経営ビジョン「STEP」を発表した。その実現に向け、2025年ビジョンとして「組織風土改革」「品質改革」「SUBARUづくりの刷新」を重点取り組みとして推進している。
同社を取り巻く経営環境は、自動車事業を中心に100年に一度の大変革期と称されるほど大きく変化しており、同社はこの変革期において社員一人一人が自ら考え、変化し、スバルのブランド力を磨いていくことが重要と考えている。
この変革期を支えるため、同社は将来にわたって時流の変化に適応する経営基盤への刷新が必要と判断し、その一つの手段として会計インフラであるSAP S/4HANA Cloudに加え、資金管理の「SAP Cash Management」、インテリジェントエンタープライズの基盤となる「SAP Business Technology Platform」の採用を決定した。
2019年5月に導入に向けたプロジェクトをスタートし、2021年4月に稼働を開始した。システムの導入に当たっては当初のスケジュール通りに開発を終え、本稼働後も順調に運用されているという。
今後は、財務、会計分野でのスバルグループ全体のより強固なグループガバナンスとリスクマネジメント強化に向けた取り組みを推進する予定だ。
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