連載
富士通、NEC、NTTデータの最新受注状況からみる国内IT需要の行方:Weekly Memo(1/2 ページ)
今後、国内景気は後退するとの見方もある中で、IT需要の動きはどうなるか。富士通、NEC、NTTデータのITサービス大手3社の最新受注状況から探ってみたい。
国際情勢の不安定化や物価高、資源高、部材不足、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再拡大などによってこの数カ月で経済状況は大きく変化し、「国内景気は後退局面に入った」との見方が現実味を帯びてきた。
こうした中で、今後の国内IT需要はどう動くか。富士通、NEC、NTTデータのITサービス大手3社が相次いで発表した2022年度(2023年3月期)第1四半期(2022年4〜6月)の決算から受注状況に注目し、見通しを探る。
富士通が語った今後の景気とIT需要動向の見通し
富士通が2022年7月29日に発表した第1四半期の国内受注状況は、全体で前年同期比106%と堅調に推移した。事業分野別では「エンタープライズビジネス」(製造業などの産業・流通・小売)が同110%、「Japanリージョン」(官公庁・社会基盤などのミッションクリティカル)が同114%と2桁の伸びを示した他、「ファイナンスビジネス」(金融・保険)が同101%、「富士通Japan」(自治体・ヘルスケア・文教・中堅民需)が同107%と伸長した。「ネットワーク」は前年同期にあった大型受注の反動で減少した(図1)。
関連記事
- 「Weekly Memo」記事一覧
- 富士通のDXコンサルティング事業トップが指摘する『イケてない閉塞感』――なぜ日本企業はDXに取り組むべきなのか
企業がDXを進める上での“肝”は何か。日本企業はDXにどう取り組むべきか。富士通でDXコンサルティング事業の陣頭指揮を執る大西俊介氏に聞いた。 - “日本の”ITサービスベンダーをパートナーに選んで大丈夫?――NEC社長に聞いてみた
日本のITサービスベンダーをパートナーに選んで大丈夫か――DXに取り組み始めた企業から聞こえるこんな声にどう答えるか。NECの森田隆之社長兼CEOに聞いた。 - これからのITサービスはどう変わっていくか――NTTデータの新中期経営計画から読み解く
エンタープライズIT市場においてDXが注目される中、従来のITサービスはこれからどう変わっていくのか。NTTデータの新中期経営計画から読み解きたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.