新生Edgeに「Adobe Acrobat」のPDFエンジンが搭載 何が変わる?
MicrosoftはAdobeとの戦略的協業に基づいて、2023年3月にリリースするMicrosoft EdgeにAdobe AcrobatのPDFエンジンを組み込むと発表した。これを搭載することでWebブラウザ表示がどう変わるのか。
Microsoftは2023年2月8日(現地時間)、Webブラウザ「Microsoft Edge」(以下、Edge)に「Adobe Acrobat」のPDFエンジンを組み込むと発表した。2023年3月にリリースされるEdgeから導入されると説明されている。
Adobe Acrobat PDFエンジンが搭載されることでEdgeの何が変わる?
Microsoftは、Edgeに現在搭載されているPDFエンジンと比較すると、Adobe AcrobatのPDFエンジンを使用したWebブラウザの表示には以下の特徴があると説明している。
- より正確な色の表現
- より正確なグラフィックの再現
- パフォーマンスの向上
- PDFセキュリティ機能のより強力なサポート
- テキスト選択の改善
- 読み上げやナレーションといったアクセシビリティーの向上
Adobe AcrobatのPDFエンジンはこれまでEdgeで提供されてきたPDF機能と同様に無償で提供される。PDFの編集や他のデータ形式への変換、ファイルの結合といった、より高度な編集機能を使いたい場合、Adobe Acrobatのサブスクリプションライセンスの購入が必要となる。
一般ユーザーおよびアンマネージドなデバイスを利用する組織ユーザーは2023年3月に導入されるAdobe AcrobatのPDFエンジンの機能をすぐに利用可能だ。マネージドデバイスを利用する組織ユーザーの場合、機能はオプトインとされ、組織のスケジュールに従って徐々に移行することができるようになっている。現在のPDFエンジンは2024年3月31日に廃止が予定されている。
なお、Adobe AcrobatのPDFエンジンを使ったバージョンでは、PDFビューの下部にAdobeのブランドマークが表示される予定だ。
関連記事
- TeamsとAdobe Acrobatが統合 何ができるようになる?
MicrosoftはTeamsとAcrobatの統合を発表した。これまでの組み込みPDFビューアに代わってAcrobatをデフォルトのPDFビューアとして設定できる。 - ChatGPTを超える検索用AI言語モデルを採用 新たなBingとEdgeがリリース
MicosoftはAI技術を取り込んだ「Microsoft Bing」と「Microsoft Edge」を発表した。検索専用にカスタマイズされたAI言語モデルをはじめとして4つの技術的なブレークスルーを取り込んでいる。 - AcrobatとAcrobat Readerに複数の「緊急」脆弱性 迅速なアップデートを
Adobe AcrobatとAdobe Acrobat Readerに複数の脆弱性が見つかった。幾つかの脆弱性は深刻度が「緊急」(Critical)と評価されている。該当する製品を使用している場合は迅速にアップデートしてほしい。 - 2023年にやるべきID保護対策 Microsoftが最新の攻撃トレンドを踏まえて提案
Microsoftは、2023年におけるIDを標的にしたサイバー攻撃の実態とトレンド、これを受けて取るべき対策を解説した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.