Windows 12の基盤になる? Microsoftが開発中とうわさの「CorePC」とは
Windows Centralは、Microsoftがコードネーム「CorePC」プロジェクトの下でWindowsプラットフォームのモダン化を進めていると報じた。CorePCは次世代Windowsの基盤技術となる可能性が指摘されている。
コンピュータ情報サイトの「Windows Central」は2023年3月29日(現地時間)、Microsoftが「Windows」プラットフォームのモダン化を目指す「CorePC」というコードネームプロジェクトを進めていると報じた。
これは、以前同社が開発に取り組んでいた「Windows Core OS」と似たコンセプトで、スピーディーなアップデートを実現するOS開発を目指すというものだ。Windows Centralは同OSが「Windows 12」の基盤技術になる可能性を指摘している。
Windows 12の基盤になる可能性 「CorePC」とは?
Windows CentralはCorePCに関する情報を、Microsoftの計画に精通している人物から聞いたとしている。
Windows Core OSは、Microsoftが以前取り組んでいたコンセプトOSで、現在のWindowsと異なり、OSをモジュール化し軽量な基盤で構築することを目指していた。モジュール化されたアーキテクチャを採用することで異なるデバイスやプラットフォームに対して適切なOSを提供するとしていた。しかし、Windows Core OSは一般公開されることなく、開発された機能の一部やデザインは「Windows 11」に取り込まれたと考えられている。
Windows Centralによると、CorePCはWindows Core OSのコンセプトに類似している。現在のWindowsは単一のパーティションにインストールして利用する方法が一般的だが、CorePCでは分割を実現して複数のパーティションにWindowsをインストールしてシステムアップデートにかかる時間を短縮することが可能になる。
同情報サイトによると、Microsoftは現在、Windows 11の開発ブランチとは別に、2024年のリリースをめどに次世代Windowsの開発を進めているという。このWindowsは「Hudson Valley」というコードネームで呼ばれており、Windows 12になる可能性が指摘されている。今回Windows Centralから明らかにされた「CorePC」はこのHudson Valleyに取り込まれる可能性がある。
その他、Windows Centralでは、CorePCがよりAI(人工知能)技術を取り込んだものになること、シリコンチップレベルでAIへの対応を考慮したものになること、「Chromebook」などが対象としている教育現場向けの対抗製品になることなどが考えられるとした。
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