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生成AIを組み込んだ新しいBing、オープンプレビュー版が提供開始
2023年2月に、検索サービス「Microsoft Bing」に「ChatGPT」の技術が使われたことで話題となったが、そのオープンプレビュー版の提供が始まった。順番待ちリストへの登録も必要なくなった。
Microsoftは2023年5月4日(現地時間)、AI(人工知能)を活用した新しい「Microsoft Bing」(以下、Bing)のオープンプレビュー版の提供を開始したと伝えた。これによって待ちリスト登録なしで新検索機能を試用できるようになった。
新しいBingがオープンプレビューで利用可能に Edgeとの連携を強化
これまで新しいBingの検索機能を利用するには順番待ちリストに登録して試用できるまで待つ必要があった。しかし、今回のリリースでこの待機がなくなり、誰でもすぐに新しい検索機能を試用できるようになった。
今回発表された主な内容は以下の通りだ。
- Bingを限定されたプレビュー版からオープンプレビュー版に移行
- テキストのみのチャット検索から、画像や動画を使ったビジュアルな回答への移行。また今後はマルチモーダルサポートも開始する
- 「Microsoft Edge」(以下、Edge)との連携強化。Edgeのチャット履歴および永続的なチャットを使ってより高度な検索体験を実現する
- 開発者やサードパーティーへのプラットフォーム機能の提供を開始した
Microsoftは2023年2月に、OpenAIが提供する対話型AIサービス「ChatGPT」と同様に、AIを活用した新しいBingのプレビュー版の提供を開始した。同社がこれまでBingで提供してきた膨大なデータと大規模言語モデル(LLM)を組み合わせたもので、ChatGPTよりも新しいデータの検索が容易になった。
Microsoftは現在、新しいBingの検索機能をEdgeに統合し、より優れた検索体験を提供できるよう準備を進めている。今回のEdgeとの連携強化はその一環だ。BingはMicrosoftアカウントでサインインした状態であれば利用可能だ。これまでの検索方法と異なり自然言語で話しかけるような方法で検索できる。
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