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AI基盤構築を丸ごと支援するオファリング「NebulaShift ai」を発表、SCSK技術トレンド

SCSKはAI活用およびデータ統合向けのオファリング「NebulaShift ai」を発表した。AI活用インフラの設計、構築、運用を丸ごと支援するサービスだ。

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 SCSKは2024年12月16日、AI活用基盤構築サービス「NebulaShift ai」(ネビュラシフトエーアイ)の提供を開始した。2027年度末までに同サービス関連事業で100億円の売り上げを目指す計画だ。

 AI活用を前提としたITインフラの設計においては、複雑なソリューションの組み合わせや各システムのサイジング、パフォーマンスの検証、将来的な拡張可能性など、事前に検証すべき項目が多岐にわたる。NebulaShift aiはSCSKが検証済みの構成でAI活用を想定したITインフラの構築を包括的に支援するオファリングだ。


「NebulaShift ai」のサービス概要(出典:SCSKのプレスリリース)

マルチモーダルAI活用やガバナンスにも配慮した「NebulaShift ai」の構成は

 「NebulaShift ai」は2023年にリリースしたクラウドネイティブ実現を支援するオファリングである「NebulaShift」を基に、AI領域を拡張したものだ。

 企業が保持するさまざまなデータを収集、分析、加工するデータ統合基盤およびAI基盤と、伴走支援サービスを提供してデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を支援する。

 生成AIの活用が進む中、リアルタイム性やマルチモーダル性を備えた高精度なAIモデルの需要が高まっており、特に企業独自のデータセットを活用した専門的なAI推論がビジネスモデルの進化や競争力向上の鍵となっている。一方でデータガバナンスやプライバシーへの配慮、AI活用に必要な高性能ハードウェアや適切なインフラ整備が課題となっており、SCSKはこれらの課題を解決するために「NebulaShift ai」を通じて統合的な支援を提供する。

 「NebulaShift ai」の主な特徴は次の通りだ。

データ仮想化やデータレイクハウスを活用した統合基盤の構築

 データ仮想化技術やデータレイクハウス技術を活用して、取り扱うデータ種別やデータ発生場所に関わらず、一元的なデータ統合基盤を提供する。これによりデータのサイロ化を排除しデータ分析の効率を向上させ、かつデータ品質を維持することで高精度なAIモデルを作成することが可能となる

AIアプリケーションの開発から本番運用までを支援

 パフォーマンスを最大限発揮できるリファレンスアーキテクチャーに基づいたAI基盤を顧客の要件やニーズに応じたベンダー各社のソリューションと共に提供する。また複雑な運用を簡略化し、開発環境やパイロット環境から本番環境への迅速な移行や本番環境の容易な拡張を可能にする。

データエンジニア、AIエンジニアによる伴走支援サービス

 顧客のAIコンサルテーションに向けデータエンジニアやデータサイエンティスト、AIエンジニアが伴走型で支援。さらにオープンソースLLMを用いたRAG、ファインチューニング技術やマルチAIエージェント技術などを活用して生成AIの精度向上をサポートする。

オンプレミス/パブリッククラウドを一括で

 オンプレミス、パブリッククラウドなど、AI活用に最適なインフラ環境を提供する。また大規模モデルや複数モデルでの推論、データガバナンス体制構築も支援する。

AIに最適化されたデータセンターサービスの提供

 GPUサーバなどの高発熱・高排熱サーバー向け「高負荷ハウジングサービス」や、各パブリッククラウドとの閉域接続を実現するマルチクラウド接続サービス「SCNX」を活用することでAIワークロードの安定稼働を実現する。

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