SHIFT、生成AIの定着支援サービス RAGの精度向上に向けデータ整備や業務プロセス標準化

SHIFTが「生成AIオペレーション品質向上サービス」の提供を始めた。RAGの精度向上を支援し、データ整備や業務プロセスの標準化を包括的にサポートする。

[後藤大地，有限会社オングス]

　SHIFTは2025年1月14日、「生成AIオペレーション品質向上サービス」の提供を始めた。RAG（検索拡張生成）の精度向上に向けたデータ整備から業務プロセスの標準化、組織定着までを包括的にサポートするサービスとしている。

　生成AIは企業や自治体で導入が進む一方、定着が難しいという課題が存在する。業務やルールに適合させ高精度な出力を実現するためにはRAGが使われるが、業務ドキュメントの不足や形式の不均一性、データの未整備などの要因によって本格的な業務活用が進んでいない。

　「生成AIオペレーション品質向上サービス」によってRAG構築に必要な高品質データの整備および業務への適用プロセスが改善され、業務効率化と生産性向上を実現し、DX（デジタルトランスフォーメーション）の加速が期待される。

　先行導入事例としては以下を紹介している。

• 国内大手エンターテインメント企業（カスタマーサポート業務）：　カスタマーサポート業務のVOC（顧客の声）分析データを活用し、生成AIが学習しやすいメールテンプレートの精査やフォーマット整備を進め、RAGの精度を向上。メールテンプレートの検索工数削減を実現した
• 国内大手エンタープライズ企業（「Microsoft365」関連ITヘルプデスク業務）：　ITヘルプデスクのナレッジを体系的にドキュメント化し、人間が担うべき作業とAIを適用させる作業を整理することでRAGの精度を向上し、対応レスポンスの向上と現場ダウンタイムの短縮を実現
• 兵庫県尼崎市：　庁内ドキュメントや庁内業務のデータ分析を進め、RAGの精度を再チューニングし、市固有の業務への特化と高精度化を実現した

　本サービスはSHIFTの品質保証やソフトウェアテスト領域で培った標準化・品質分析のノウハウおよびカスタマーサポート領域における業務改善ノウハウを融合することで生成AIの業務活用において必須となるデータや業務プロセスの標準化、ナレッジ整備、出力精度向上を強力にサポートし、企業や自治体における生成AIの組織定着と生産性向上を支援する。