横浜銀行が「AI面接官」を導入 採用の質向上を期待

横浜銀行が企業紹介イベントの参加者選定プロセスにVARIETASの「AI面接官」をトライアル導入することを発表した。このシステムは、公平で多角的な評価を可能にし、多様な人材の確保を目的としている。

[後藤大地，有限会社オングス]

　横浜銀行がVARIETASの対話型AI面接システム「AI面接官」をトライアル導入した。この取り組みはオープン・カンパニーやインターンシップなどの企業紹介イベントの参加者選定プロセスに活用され、横浜銀行の採用プロセスにおける導入も視野に入れている。

　横浜銀行は、地域に根ざした金融機関として100年以上の歴史を持ち、神奈川県および東京都を主要な営業基盤としている。少子高齢化やデジタル化の進展、異業種からの銀行業界への参入など、金融業界が大きな転換期を迎える中、同行は「ソリューション・カンパニー」としての成長を目指している。その一環として2023年度には「人づくり」「組織づくり」「環境づくり」を柱とした人材戦略を策定。今回のAI面接官の導入はその方針に基づくとされ、採用手法の高度化と多様な人材の確保を目的としている。

　AI面接官導入の主な目的は次の通りだ。

• 採用の質の向上：　AI面接官は応募者の回答を分析し、客観的な評価指標を可視化する。これにより従来の面接官の主観に左右されることなく、公正な判断が可能となる
• 潜在能力の多角的評価：　応募者の強みやポテンシャルを科学的に分析し、多様な角度から評価することで成長意欲の高い人材を発掘できる
• 多様性を尊重した採用の実現：　時間や場所にとらわれずに多様な候補者に公平な面接機会を提供することでより幅広い人材の獲得が可能となる

　VARIETASが提供する「AI面接官」は大手企業向けに設計された次世代型の採用プラットフォームだ。AI面接官はエントリーシートの内容をもとに一次面接を自動化し、各企業の評価ロジックに沿った客観的な評価を行う。また経済産業省が定める「社会人基礎力」を基準に多角的な評価軸を用いて候補者を分析。データドリブンな採用を実現し、戦略的な人材確保を支援する。