AIエージェント認知度調査 知っているビジネスパーソンは4分の1 期待する役割は?
DEEPCOREがAIエージェントの認知度に関する調査を発表した。全国のビジネスパーソン600名を対象に、AIエージェントの認知度や活用意向、期待される役割を明らかにした。
DEEPCOREは2025年2月7日、AIエージェントに関する調査結果を発表した。本調査は全国の20〜50代のビジネスパーソン600人を対象に実施され、AIエージェントの認知度や活用意向、期待される役割などが明らかになった。
調査ではAIエージェントを「知っている」と回答したビジネスパーソンは約4分の1にとどまる結果となった。認知度はまだ十分に浸透していないものの、大企業ではすでに20.4%がAIエージェントを活用していることが分かった。AIエージェントの活用意向も全体の約半数が活用意欲が「ある」と回答し、特に大企業に所属するビジネスパーソンでは7割近くが活用意向を示している。
活用開始の見通しについては1カ月以内が5.3%、3カ月以内が8.5%、6カ月以内が15.9%と続く一方、見通しが立っていないとの回答も62.2%に上り、導入の具体的な時期については慎重な姿勢が示されている。
AIエージェントにやってほしいことは?
AIエージェントに期待する役割について尋ねたところ、最も多かったのは「ルーティン業務の自動化」(36.5%)であり、「レポート・文書の自動作成」(28.5%)、「高度・複雑なデータ分析」(23.8%)がそれに続いた。これらの結果から、現時点では、定型業務の効率化がAiエージェントの主な導入目的であることが分かった。
一方で「新規事業やプロジェクトのアイデア創出」や「開発業務の自動化」といった創造的、専門的な業務への期待は相対的に低い傾向が見られた。
AIエージェントの導入障壁として「社員のスキル不足」(32.5%)や「コストが高い」(31.8%)、「セキュリティやプライバシーへの懸念」(26.8%)といった項目に回答が集まった。導入には技術的な学習コストや経済的負担が依然として大きな課題となっていることがうかがえる。
AIエージェントの導入によって期待される効果では「業務効率化」(59.9%)が最も多く、「コスト削減」「従業員満足度の向上」が続いた。この結果から単なる業務の最適化や経費削減だけでなく、働き方改革の一環としての活用も視野に入っていることが読み取れる。
AIエージェントの普及については6割のビジネスパーソンがビジネスシーンに普及すると予測している。具体的な影響としては「業務効率化が進む」(39.2%)、「不要な業務が削減される」(33.0%)、「新しい業務や役割が生まれる」(23.5%)といった変化が期待されている。
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