作り置きの料理はもちろん、弁当や冷凍食品を温める際に活躍する「電子レンジ」。今や欠かせない家電の1つといえます。最近、オーブンレンジに水蒸気発生装置を付加した「スチームオーブンレンジ」が増加傾向にあります。
この記事では、スチームオーブンレンジのうち、税込み価格が5〜8万円の機種を選ぶ上でチェックしたいポイントと、それを踏まえたおすすめ商品を紹介します。
スチームオーブンレンジは、マイクロ波を用いて温める「レンジ機能」、電熱線を用いて焼く「オープン機能」に加えて、水蒸気で蒸す「スチーム機能」を備えています。レンジやオーブンの代わりにスチームを使って温めると、食品の塩分や油分を減らせる他、ラップ類を使わずに水分を保持して温められるというメリットがあります。
今回取り上げる価格帯の製品では、本体のタンクに水を入れて、それをヒーターやボイラーで水蒸気にして庫内に噴霧する「タンク式」が主流です。低価格帯のスチームオーブンレンジで使われる「簡易スチーム式」と比べると、水蒸気の温度をより高められるものが多く、水蒸気だけで“焼き”を入れられる機種もあります(オーブン用のヒーターを併用するものもあります)。
水蒸気カップ式と比べると価格はやや高めで、タンクの手入れも必要ですが、手入れが楽になるように「分解できるタンク」や「自動洗浄機能」などを備える機種もあります。
電子レンジを使う目的の1つとして、「弁当を温める」というものがあると思います。コンビニエンスストアやスーパーマーケットで買ってきた弁当はもちろんですが、自分や家族が作った弁当を職場などで温めるケースもあるでしょう。
特に弁当を温める機会が多い場合は、庫のサイズをチェックしましょう。庫が小さすぎると、温める際に弁当箱が中に入らない恐れもあります。
ちなみに、スチームオーブンレンジは庫のサイズにゆとりがあるものが多いです。そこまで庫のサイズで悩むこともないでしょうが、大きめのものを調理する場合は、より大きな庫を備えるものがベターです。念のために、サイズはしっかりとしましょう。
繰り返しですが、スチームオープンレンジは「オーブン」でもあり、「レンジ」でもあります。オーブン機能で使う「電熱線」も、レンジ機能で使う「マイクロ波発生装置」も、その加熱能力はワット数(電力量)で決まります。
加熱時間を短くしたい場合は、ワット数の高いものを選ぶべきですが、その分本体サイズが大きめで、消費電力も(当たり前ですが)多くなるので、気を付けましょう。
上記のポイントを踏まえた上で、おすすめの3万円以上のオーブンレンジを3機種紹介します。
パナソニックのタンク式スチームオーブンレンジで、カラータッチディスプレイを搭載し、自動調理メニューもレシピ込みで表示できるハイエンドモデルです。税込みの実売価格は6万円台半ばから8万円弱と、やや幅があります。ボディーカラーはブラックとホワイトの2つです。
先述の自動調理メニューは176個がプリセットされており、10〜15分(下ごしらえ時間を除く)で調理が完了する時短メニューが充実しています。また、独自の「サイクロンウェーブ加熱」を生かしてムラを抑制した解凍や、余熱なしでパンやピザを焼ける機能も備えています。庫のサイズは26Lです。
レンジ機能の最大出力は1000W(3分以内で一部の自動メニューのみ。手動では150W相当〜800W)で、オーブンの最大加熱能力は1250W、グリルの最大加熱能力は1200Wです。
シャープの「ウォーターオーブン」です。HEALSIO(ヘルシオ)は、加熱水蒸気“だけ”を使って焼き上げるオーブンの草分け的存在ですが、この機種は電子レンジ機能も備えているため、使い道が広いことが特徴です。税込みの実売価格は5万〜6万円程度で、ボディーカラーはホワイトとレッドの2つです。
付属の角皿とグリルに食材を置いて任せるだけで、ちょうど良く焼き上げてくれる「おくだけグリル」機能を備えています。また、コンベクション(熱対流)構造を取り入れているため、熱風がムラなく庫内を循環するため、焼きムラを抑制できます。庫内は2段調理に対応しており、焼き菓子やパンを多く調理できることも魅力です。庫のサイズは30Lとなります。
レンジ機能の最大出力は1000W(最大3分間、通常時は200〜600W相当)、オーブン/グリル機能の加熱能力は100〜250度です。
東芝のタンク式スチームオーブンレンジで、30Lの大きめな庫を持つ割に奥行きが約39.9cm(取っ手込みで約44.2cm)とコンパクトなことが特徴です。左右側面と背面は壁にくっつけて設定することもできます。ボディーカラーはグランレッドとグランホワイトの2つを用意。税込みの実売価格は8万円弱です。
独自の「石窯ドーム構造」で、オーブンを使った調理に定評があります。付属品に「深皿」があり、調理時に深めの皿が必要な汁物やご飯物の調理にも使いやすいことが特徴です。
レンジ機能の最大出力は1000W(最大3分間、通常は100W相当〜600W)で、オーブンの最大加熱能力は1410W、グリルの最大加熱能力は1100Wです。
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