猛暑・酷暑が続く日本の夏。気温が高い日に屋外でスマホを操作していると、熱を帯びて動作が遅くなったと感じることはありませんか。
スマホの背面やカメラ部がとても熱くなっていることがあります。人間同様にスマホも暑さは苦手。スマホが熱を持つと、カメラが動作しなくなったり、ゲームなど重たいアプリが遅くなるなど、さまざまな影響が出ます。
そんな場合に、スマホを熱から守るスマホクーラーがあれば、少しは快適になるかもしれません。
スマホクーラーは大別すると電源が必要なものと不要なものがあり、電源が必要なものにはファンタイプとペルチェ素子を用いた製品が、使わないものにはヒートシンクタイプと保冷剤タイプがあります。
ファンタイプは、文字通り扇風機のようなファンを内蔵しており、スマホから出る熱を強制的に排出するもの。ペルチェ素子タイプは、電気を通すと熱を移動させる(片方を冷やして反対側を熱くする)素子と電動ファンを組み合わせて冷却するものです。どちらも動作音が気になるかもしれません。
一方、電源不要のものは動く部分がないため音の心配はありません。ヒートシンクタイプはアルミなど熱を伝えやすい素材を使ってスマホから熱を逃がそうというもの。保冷剤タイプも素材にスマホの熱を吸収しようというものです。
なお冷凍食品などに使われる保冷剤を使うと、スマホ内に結露が生じて故障するおそれがあります。必ずスマホやパソコンの冷却用をうたう製品を使うようにしましょう。
スマホクーラーはスマホの背面に取り付けて利用します。その際にスマホケースやジャケットがあると十分な効果は期待できません。
取り付け方法は繰り返し使える粘着シートで密着させるタイプや、ホルダーでスマホと一体にするタイプなどがあります。粘着シートは取り付け取り外しが簡単で一時的に使うのにぴったり。ホルダータイプはスマホにしっかり取り付けできるので、扱いやすさがアップします。
なお、ホルダータイプはスマホのサイズをよく確認しないと、クーラーが装着できません。他のスマホアクセサリー同様、自分の持っているスマホに対応しているのかしっかりチェックしましょう。
スマホクーラーは、電源が必要なものといらないもの、特殊な機構を使っているか使っていないかなどによって、価格に大きな開きがあります。
例えば、前述したヒートシンクタイプであれば、1000円ほどですが、ペルチェ素子を使ったものは5000円近くになります。
サンワダイレクトの「400-CLN027」は、電源を入れるとスマホ側に貼り付けられたペルチェ素子採用の冷却シートが瞬時に冷えて、スマホを冷やせる製品です。その冷却能力は、気温30度でも18〜22度まで冷やしてくれるとのこと。
スマホの背面全体をカバーする大きさで、簡易的なスタンドとしても利用可能。ペルチェ素子の熱を放出するファンがありますが、それ以外は厚さ25mmのスッキリとしてフラットがデザインです。
価格は4980円(税込、以下同)。内蔵バッテリーによる駆動時間は約1時間半です。
タイムリーの「POKEFAN」は、スマホと一緒に持ち運びしやすいコンパクトタイプのスマホ冷却ファン。なおバッテリーは内蔵していないため、別途モバイルバッテリーなどの電源が必要です。
小型なため、スマホ背面の発熱が気になるポイントに装着して使います。取り付けは、繰り返し使えるシリコン素材シールでぴたっと貼り付け、剥がしても“のり跡”が残りません。汚れた場合は水洗いできます。
スクエアがデザインで小型なため、スマホ以外のタブレットやパソコンなど、さまざまなデバイスにも使える万能ファンと言えるでしょう。価格は2640円です。
保冷剤と聞くと、冷凍庫で冷やしておいて、使うときにクーラーボックスなどに入れておくものというイメージがありますが、こちらは32℃で溶け始める塩化化合物を利用したスマホ用の保冷剤。冷えすぎないため、温度差による結露の心配がありません。
使うときには、カバーに保冷剤を収め、付属のラバーバンドでスマホに固定します。そのため、小さいスマホでは使えません。使用前は固形ですが、熱を吸うにつれて溶け始め、柔らかくなってきます。固まりの部分がなくなってきたら、保冷剤を交換するか、30℃以下の場所に移動する、または流水に当てて保冷剤を冷やせば再利用できます。
パックに穴が空いてしまうと、水分が蒸発して使えなくなってしまいますが、内容物は無害なので、安心して使えます。保冷剤本体、カバー、ラバーバンドのセットで2980円、また本体のみ2個セットでも2980円です。
サンワダイレクトの「400-CLN029」は、先にご紹介したペルチェ素子スマホクーラー「400-CLN027」にスタンド機能が付いた製品。スマホを横向きにして長時間使う場合に向いています。
機能は400-CLN027と同等で、ペルチェ素子を使った大きな冷却シートが素早くスマホを冷やし、背面のファンで強制的に熱を放出します。こちらもバッテリー内蔵式で、連続約1.5時間利用できます。
スタンドは4段階の角度調整機能付き。価格は4980円です。
スマホゲームが白熱し手に汗握る展開が増えると、さらに熱がこもりがちになってしまいます。サンコーレアモノショップの「両面スマクール」は、前後に風が吹き出るため、スマホだけでなく手汗も防げます。
スマホをホールドするタイプで、手になじみやすいデザインのためグリップしやすく、操作性もアップ。6.5型程度のスマホまで利用可能です。
電源は1000mAhの内蔵バッテリーで、連続使用は約2.5時間。スマホを充電することもできます。価格は1980円です。
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