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ソニーの5Gスマホ「Xperia 1 II」「Xperia 5 II」は何が違う? 比較してみよう

» 2020年10月04日 14時00分 公開
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 ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia(エクスペリア)」は、数あるAndroidスマートフォンの中でも特に人気のブランドの1つです。

5G対応Xperia 5Gに対応する「Xperia 1 II」(左)と「Xperia 5 II」

 10月1日現在、5G(第5世代移動通信システム)に対応するXperiaは「Xperia 1 II(エクスペリアワンマークツー)」と「Xperia 5 II(エクスペリアファイブマークツー)」の2機種があります。両機種には、どのような違いがあるのでしょうか。どちらにしようか迷っている人の参考になれば幸いです。

スペック面では共通点が多い

 Xperia 5 IIの先代に当たる「Xperia 5(エクスペリアファイブ)」は、Xperia 1 IIの先代に当たる「Xperia 1(エクスペリアワン)」をコンパクトにしたモデルという位置付けで、本体サイズとディスプレイサイズ以外のスペックは極力そろえられていました。Xperia 5 IIとXperia 1 IIの関係も同様で、両者のスペックはおおむね同様です。

 プロセッサ(CPUとGPU)は、米Qualcommの「Snapdragon(スナップドラゴン) 865」というハイエンド端末向けのものです。スマホを使ったゲーミング需要の高まりを受けて、特にGPU部分の機能強化を図ったことが特徴で、両機種共にQualcommの「Snapdragon Elite Gaming」認証を取得し、ゲームに集中するためのユーティリティー「ゲームエンハンサー」も用意しています。

 メインメモリは8GB、内蔵ストレージは128GB備えること、最大で1TBのmicroSDXCメモリーカードを搭載できることも両者で共通です(※1)。

(※1)Xperia 1 IIのSIMロックフリーモデルはメインメモリが12GB、内蔵ストレージが256GBとなります

ゲームエンハンサー 両機種共に、ゲームをする上で便利な設定を一括して行える「ゲームエンハンサー」を搭載しています(出典:ソニーモバイルコミュニケーションズ、画像はXperia 5 IIです)

 さらに、特に音楽ゲームをプレイする際に音の遅延(レイテンシー)を抑制できる3.5mmイヤフォンマイクジャックも備えています。最近は、本体のの開口部を減らす(=故障の原因となる要素を減らす)目的でイヤフォンマイクジャックを省くスマホも多く、両者の先代も、その点でご多分に漏れていませんでした。それだけに、イヤフォンマイクジャックの“復活”は、うれしい人も少なくないでしょう。

イヤフォンマイクジャック 両機種では、3.5mmイヤフォンマイクジャックが“復活”しました。特に、音の遅延がスコアに直結する音楽ゲームをプレイする際にはうれしいはずです(出典:ソニーモバイルコミュニケーションズ、画像はXperia 1 IIです)

 データのやりとり(通信)については、Sub-6(サブシックス)の5Gに加えて、最新の無線LAN規格である「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)にも対応しています。5Gエリアはまだ限られていますが、自宅にWi-Fi 6対応のルーターがあれば、スマホでも超高速通信を享受できるようになっています。

違い1:本体のサイズと重量

 Xperia 1 IIとXperia 5 IIの違いは、まず本体サイズと重量にあります。

  • Xperia 1 II:約72(幅)×166(高さ)×7.9(厚さ)?、約181g
  • Xperia 5 II:約68(幅)×158(高さ)×8.0(厚さ)mm、約163g

 「Xperia 1 II」のコンパクトモデルという位置付けだけあって、Xperia 5 IIはよりコンパクトかつ軽量です。サイズはいずれも“ミリメートル”単位での違いでしかありませんが、特に幅は手に持った際のフィット感に影響します。

 手が小さめな人は、Xperia 1 IIよりもXperia 5 IIの方が快適に使えると思われます。

手の収まり コンパクトな分、Xperia 5 IIはXperia 1 IIよりも手の収まりが良好です。

違い2:アウトカメラの「ToFセンサー」

 Xperia 1 IIとXperia 5 IIは、アウトカメラが“目玉”の1つです。レンズがドイツのレンズメーカー「ZEISS(ツァイス)」製の「T*(ティースター)コーティング」付きのものとなり、ソニーの一眼カメラ「α(アルファ)」のノウハウを投入したカメラアプリ「Photography Pro」もプリインストールしています(※2)。

 両者共に撮影に使うアウトカメラの特性は同一です。具体的には以下のようなカメラを搭載しています。

  • 標準カメラ:1/2.6インチセンサー/F1.6レンズ/視野角76度/焦点距離26mm→1/1.7インチセンサー/F1.7レンズ/視野角82度/焦点距離24mm
  • 望遠カメラ:1/3.4インチセンサー/F2.4レンズ/焦点距離52mm→1/3.4インチセンサー/F2.4レンズ/焦点距離70mm
  • 超広角カメラ:1/3.4インチセンサー/F2.4レンズ/視野角130度→1/2.55インチセンサー/F2.2レンズ/視野角124度

 しかし、Xperia 5 IIでは被写体の深度(距離)を計測するための「3D iToFセンサー」が搭載されていません

 このセンサーは暗い場所でのオートフォーカス(AF)を高速化する役割を果たしています。そのため、暗所でのピント合わせはXperia 1 IIの方が高速かつ正確に行えるものと思われます。

(※2)Xperia 1 IIの初期出荷分にはプリインストールされていません。端末のソフトウェアを更新するとプリインストールされます

Xperia 1 IIのカメラ Xperia 1 IIのアウトカメラには3D iToFセンサーが備わっていますが……
Xperia 5 IIのカメラ Xperia 5 IIのアウトカメラには3D iToFセンサーがありません

違い3:ディスプレイのサイズと仕様

 本体サイズが異なるXperia 1 IIとXperia 5 IIは、ディスプレイ(画面)のサイズも異なります……が、ディスプレイ自体の特性も一部異なります

 Xperia 1 IIは1644×3840ピクセルの約6.5型有機ELディスプレイを搭載しています。縦方向のピクセル数が約4000あることから、ソニーモバイルコミュニケーションズでは「4K」とうたっています。

 この有機ELディスプレイはHDR(ハイダイナミックレンジ)表示に対応しているので、対応する動画を再生すると従来よりも明暗差がハッキリとした映像を表示できます。リフレッシュレート(画面の秒間書き換え回数)は60Hz(毎秒60回)となっています。

 動画のアップコンバート(解像度アップ)機能と合わせて考えると、動画を大画面でとことん楽しみたい人は、Xperia 1 IIがおすすめです。

4Kディスプレイ Xperia 1 IIは、縦方向のピクセル数が「4K」の有機ELディスプレイを搭載しています。

 一方で、Xperia 5 IIは1080×2520ピクセルの約6.1型有機ELディスプレイを搭載しています。フルHD(1080×1920ピクセル)から縦方向の解像度が少し増えているので「フルHD+」と呼ばれています。

 この有機ELディスプレイがHDRに対応していることは、Xperia 1 IIと同様です。しかし、最大リフレッシュレートがXperia 1 IIの倍となる「120Hz(秒間120回)」となっています(※3)。さらに、目の錯覚(※4)を利用して最大で240Hz(秒間240回)相当のように見える機能も用意しています。

 コンパクトさはもちろんですが、より「スムーズ」な画面の描画を望む人にもXperia 5 IIはおすすめです。

(※3)120Hz表示や疑似240Hz表示は設定が必要です。ただし、有効化した場合はバッテリーの消費が速くなります
(※4)画面描画に黒い画像を挟み込むことで、ブレて見えてしまうことを抑制しています

120Hz Xperia 5 IIの有機ELディスプレイは、最大で120Hz表示が可能です。ゲームプレイ中は疑似的に最大240Hz表示にすることもできます(出典:ソニーモバイルコミュニケーションズ)

違い4:バッテリー持ちとワイヤレス充電の有無

 本体サイズは異なりますが、両機種共にバッテリーの容量は4000mAhと比較的大容量です。Xperia 1 IIとXperia 5 IIの両方を取りそろえているau(KDDIと沖縄セルラー電話)が公表している「電池持ち時間」は以下の通りです。

  • Xperia 1 II:約100時間(5G)/約105時間(4G LTE/WiMAX 2+)
  • Xperia 5 II:約115時間(5G)/約120時間(4G LTE/WiMAX 2+)

 「あれ、Xperia 1 IIの方が持たないの?」と思うかもしれませんが、一般的にディスプレイはサイズが大きいほど、解像度が高いほど消費電力は大きくなります。ディスプレイのサイズが大きく解像度も高い分、Xperia 1 IIの方がバッテリー持ちには不利ということです。

 バッテリー容量こそ同じ両機種ですが、ワイヤレス充電機能を備えているのはXperia 1 IIのみです。Xperia 5 IIにはワイヤレス充電機能がないので注意しましょう

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