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通勤・通学におすすめの「クロスバイク」6選 3万円を切るモデルも! 自転車ジャーナリスト厳選【2023年2月版】

» 2023年02月04日 10時15分 公開
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 シティサイクル(ママチャリ)よりも軽快に走ることができ、競技用のロードバイクよりも多目的に使える便利な「クロスバイク」。主に通勤や通学用の足として人気が高いことから、新生活がスタートする春先に最も売れる製品でもあります。クロスバイクには明確な定義がないことから、モデルごとにキャラクターが異なり、価格帯もさまざま。ここでは、通勤・通学向けクロスバイク選びのポイントと、おすすめのモデルを紹介します

通勤・通学におすすめのクロスバイク ネスト「VACANZE 1」(出典:Amazon

大屋雄一

大屋雄一

モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学〜工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。

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春は需要が高まるので、買うなら今!

 例年、春先に需要が高まるクロスバイク。2020年以降、密にならずに移動できる手段として、公共交通機関から自転車に乗り換えた人が増えた一方で、生産拠点のアジア各国では工場の長期閉鎖や物流の停滞などが重なり、世界的に深刻な品薄状態が続いていました。

通勤・通学におすすめのクロスバイク ネスト「VACANZE 1」(出典:Amazon

 2022年の夏ごろから回復傾向にあり、納期未定と言われていた大手ブランドの人気モデルを、店頭で見かけることもしばしば。とはいえ、自分の体格に合うサイズで、気に入ったカラーがすぐに買えるかどうかは分かりません。春からの新生活に間に合わせたいのであれば、今のうちにリサーチすることをおすすめします

変速段数、ブレーキの種類、タイヤの幅などからキャラが分かる

 変速段数は前後にあるギアの枚数で決まり、多いほどペダル1回転で進む距離を細かく調整できます。上り坂や向かい風の中で、踏み応えを軽くしたいときに有効です。変速段数が多いほど有利に思えますが、その分だけ変速操作が煩雑になり、車重も重くなります。高額なクロスバイクの中にはそのデメリットを嫌い、あえて変速段数を少なくしているモデルもあります。

通勤・通学におすすめのクロスバイク ネスト「VACANZE 1」(出典:Amazon

 クロスバイクのブレーキは、構成がシンプルで軽量なVブレーキが主流ですが、ここ2、3年でディスクブレーキ採用車も増えてきました。リム(ホイールの外枠)をブレーキシュー(ブレーキをかけるためのパーツ)で直接挟んで制動するVブレーキは、ぬれると減速しにくくなる傾向にあります。一方ディスクブレーキは、どんな条件でもレバータッチが変化しにくいので、雨の中通勤や通学で乗る人にとっては、大きなメリットとなります。

 地面と唯一接しているタイヤは、自転車の性能を大きく左右します。幅は28mmを中心に、25mmから32mmぐらいまでバリエーション豊富で、細いほど走りが軽快になり、反対に太いほど衝撃吸収性が高まる傾向にあります。タイヤが摩耗して交換する際、あえて太さを変えて走りの変化を楽しむのもよいでしょう。

追加する装備が多いほど、支払総額も増える

 シティサイクルから乗り換える人は驚くかもしれませんが、クロスバイクには駐輪場で自立させるためのスタンドや、夜道を照らすフロントライトが付いていないモデルが多いです。さらに、荷物を載せるための前カゴやリアキャリア(荷台)、泥除けも基本的にはありません。もともとスポーツサイクルから派生したジャンルなので、重量増やコストアップの要因となるアクセサリー類を、メーカーは付けたがらないのです。

通勤・通学におすすめのクロスバイク ネスト「VACANZE 1」(出典:Amazon

 しかし最近では、街乗りでの使い勝手を優先して、キックスタンドやフロントライト(前照灯)を標準装備したクロスバイクも増えてきました。ちなみに夜間走行を行う際は、フロントライトの点灯が道路交通法で義務付けられており、合わせてリフレクター(反射器材)もしくはテールランプも必須となります。これらを後から追加するとそこそこの金額になるので、どんなアイテムが付属するのかもしっかりとチェックしましょう。

通勤・通学におすすめの「クロスバイク」はコレ!

あさひ「プレシジョン スポーツ」

 「プレシジョン スポーツ」は、日本最大の自転車チェーン店であるサイクルベースあさひがオリジナルで開発した、フィットネス用スポーツサイクル。骨格となるフレームとフォークはともに軽量なアルミ製で、ギア構成は3×8速の24段。変速ユニットには、信頼性の高いシマノ製を採用しています。

通勤・通学におすすめのクロスバイク あさひ「プレシジョン スポーツ」(出典:楽天市場

 タイヤ幅は28mmで軽快な走りが期待できるほか、手のひらが痛くなりにくいハンドルグリップや、クッション性の高いサドルにより、長時間乗っていても疲れにくいでしょう。うれしいのは、駐輪時に便利なキックスタンドが標準装備されていること。また、カラーバリエーションが5種類と豊富なのも魅力です。コストパフォーマンスに優れた1台と言えるでしょう。

ネスト「VACANZE 1」

 ネストは、日本の老舗自転車メーカーであるホダカが、誰もがスポーツサイクルを楽しめるようにとの想いから立ち上げたブランドです。「VACANZE 1」は、街乗りだけでなくロングライドも視野に入れて開発されているのが特徴で、上位機種譲りの高品質なアルミをフレームに使用。10.1kg(サイズ500mmの場合。付属品や保安部品を除く)という車重は、同価格帯のクロスバイクの中で、トップクラスの軽さを誇ります。

通勤・通学におすすめのクロスバイク ネスト「VACANZE 1」(出典:Amazon

 ギア構成は3×7速の21段で、変速ユニットにはシマノを採用。夜間走行時に必要なフロントライトを始め、リフレクターやベル、キックスタンドまで付属するので、こちらもコストパフォーマンスは抜群と言えるでしょう。

ジオス(GIOS)「MISTRAL」

 「MISTRAL」は、1948年に誕生したイタリアブランドのジオスが、10年以上前から販売している定番モデル。シンプルな丸断面チューブで構成された軽量なアルミフレームに、しなやかなクロモリ鋼フォークをセット。変速ユニットを始め、ブレーキやホイールまでシマノ製で統一するなど、満足度の高いつくりとなっています

通勤・通学におすすめのクロスバイク ジオス「MISTRAL」(出典:Amazon

 ギア構成は3×8速の24段で、タイヤ幅は標準的な28mm。その走りの良さから、「MISTRAL」でスポーツサイクルの楽しさに目覚めた人も多く、定番にして傑作と呼べる1台です。

フォース(FORCE)「Moravia 100D」

 フォースは、1991年にチェコ共和国で創業した自転車用品メーカーのオリジナルブランドです。「Moravia(モラヴィア)」は、ディスクブレーキ仕様の「100D」と、Vブレーキ仕様の「100V」があり、ここで紹介するのは前者です。ディスクブレーキは雨にぬれても利きが変わりにくいのが特徴で、「Moravia 100D」が採用するのは、ワイヤーで作動する機械式キャリパーです。

通勤・通学におすすめのクロスバイク フォース「Moravia 100D」(出典:Amazon

 フレーム、フォークともアルミ製で、ギア構成は3×8速の24段。タイヤ幅が32mmとやや太めなので、荒れたアスファルトでの乗り心地の良さが期待できます。

ジャイアント(GIANT)「エスケープ R3」

 世界最大の自転車メーカーである、台湾のジャイアント。その日本法人が国内市場向けに企画し、2004年に発売したのが「エスケープ R」シリーズです。美しく軽量なアルミフレーム、そして走りのクオリティの高さから、瞬く間に日本のベストセラークロスバイクへと登り詰めました。ラインアップの中心的存在である「エスケープ R3」は、同価格帯の他社モデルと比べて、頭一つ抜きん出ています

 ジャイアントは店頭での対面販売のみで通販は行っていませんが、人気の高い「エスケープ R」シリーズは常に品薄状態です。実店舗で欲しいサイズとカラーに出合えたら、即決することをおすすめします。

サイマ「ライトパース」

 ラストは、格安クロスバイクの中から3万円を切るモデルを紹介しましょう。「ライトパース」は、年間売り上げナンバー1を誇るネット専門自転車総合通販サイト、サイマが販売するモデルです。公式ストアでの販売価格は2万8578円(税込)。ギア構成はリアのみの6段で、車重も14.5kgとだいぶ重いのですが、ハンドルの高さを調整しやすい機構や、35mmという太めのタイヤを採用するなど、独自の工夫が随所に見られます

通勤・通学におすすめのクロスバイク (出典:Amazon

 Amazonや楽天のサイマストアで注文した場合でも、整備済みの状態で発送されるのがうれしいポイント。費用をできるだけ抑えたい人にピッタリな1台と言えるでしょう。

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