ゲーム中のハイスピードな動きも滑らかに映し出す「ゲーミングモニター」。一般的なモニターとは違い、カクつきが少なく手元の操作が画面上に素早く反映されます。滑らかな映像表現を可能にしており、ゲームへの没入感もアップします。
入力後の反応が明らかに早くなるので、FPSや格闘ゲームなど、ちょっとした遅延が命取りになるようなゲームを楽しんでいる方にはピッタリです。今回は、そんなゲーミングモニターの選び方とおすすめのモデルを紹介します。
フリーライターとして、家電、家具、アニメ等の記事を担当。大学時代から小説や脚本などの創作活動にはまり、脚本では『第33回シナリオS1グランプリ』にて奨励賞を受賞、小説では『自殺が存在しない国』(幻冬舎)を出版。なんでも書ける物書きの万事屋みたいなものを目指して活動中。最近はボクシングをやりはじめ、体重が8kg近く落ちて少し動きやすくなってきました。好きなのものは、アニメ、映画、小説、ボクシング、人間観察。好きな数字は「0」。Twitter:@kirimachannel
ゲーム中に映像がブレると、見づらくなり操作に支障が出たり、ゲームの勝敗に影響したりすることもありますよね。クリアな映像でゲームを楽しみたいなら、「応答速度」を確認しましょう。
応答速度とは、ディスプレイの色が変わるのにかかる時間のことで、「ms(ミリ秒)」で表記されます。短ければ短いほど性能が良いことを意味します。
「1ms」以下のモデルが理想ですが、「5ms」以下を目安に選べば特に問題ないでしょう。5ms以下なら、通常のモニターに比べて動きの残像が減り、映像がクリアに見えますよ。
カクつきの少ない滑らかな映像を求めるなら、「リフレッシュレート」をチェックしておきましょう。リフレッシュレートとは、1秒間に画面が切り替わる回数のことで、「Hz(ヘルツ)」で表記されます。
数値が大きいほど、1秒間に表示されるコマ数が多くなり、その分より滑らかに映像を映し出すことができます。最も主流なのが144Hz以上のモデルで、ゲーミングPCで遊ぶときにちょうど良いタイプ。FPSやTPS、格闘ゲームなどもストレスなく楽しめますよ。
中には、240Hz以上のさらに高性能なモデルもありますが、価格は高めです。また、本格的にゲームをプレイする人でない限り、144Hzとの差はほとんど感じられないでしょう。初心者向けというよりは、プロレベルで極めている人向けのタイプです。
リフレッシュレートを見る上で、ゲーム機やPC側の「フレームレート」を確認しておくことも大切です。フレームレートは「fps」の単位で表記されており、リフレッシュレートと対応している必要があります。
例えば、「PlayStation 5」(PS5)のフレームレートは最大120fpsなので、リフレッシュレート120Hzのモニターなら高画質かつ滑らかな映像表現が可能です。「PlayStation 5」(PS5)や「ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)」だとフレームレートが60fpsなので、リフレッシュレートが60Hz程度のものでも快適に遊べます。
モニターの大きさも、ゲームのパフォーマンスにかかわる重要なポイントです。特にFPSやTPSの場合、モニターの隅から隅まで情報を把握し、瞬時に反応する必要があります。
モニターが大き過ぎると、モニターの内容が視界に収まらず、反応が遅れてしまうかもしれません。この場合は、視線移動が少なく済む、「24インチ」前後のモニターが良いでしょう。最も一般的ですが、全体をとらえるのにはちょうど良いサイズです。
FPSやTPSに限らず幅広くゲームを楽しみたい場合は、「27インチ」程度のサイズがおすすめ。もっと没入感を感じながらゲームをプレイしたいなら、さらに大きい「30インチ」以上のモニターを検討しましょう。
こうしたサイズの大きいモデルの中には、曲面ディスプレイという、中央に向かって画面が緩やかにカーブしているものもあります。これならモニターが大きくても、端の映像まで視界の中にしっかりとらえることができます。
映像に囲まれているような感覚になるので、MMORPGやオープンワールド系のゲームなど世界観を味わえる作品を遊ぶときにピッタリです。
アイ・オー・データの「ゲーミングモニター GigaCrysta EX-LDGC252STB」は、24.5インチのゲーミングモニター。リフレッシュレートは75Hzで、一般的なモニターよりも滑らかな映像表現が可能。PS4やニンテンドースイッチなどのゲーム機をプレイするのにピッタリのモデルです。
応答速度は0.6msと非常に早く、ゲーム時の映像のブレが軽減されます。遅延が少ないので、素早い動きや反応を要求されるゲームでも対応可能です。解像度はフルHDなので、比較的クリアな映像が楽しめます。
「オーバードライブ機能」をオンにすれば、激しい動きを行う場面でも、残像を抑えたはっきりとした映像になります。また、FPSやRPGなどのプリセットされているモードを選択することで、プレイ中のゲームにあった画質に調整してくれる便利な機能もあります。
アイ・オー・データの「ゲーミングモニター EX-LDGC242HTB」は、23.6インチのゲーミングモニター。リフレッシュレートは144Hzと高く、非常に滑らかな映像表現が可能。応答速度も0.6msなので、本格的にFPSを楽しむ人にピッタリです。
低遅延という特徴があり、瞬時に反応する必要があるゲームを遊ぶのにも適しています。解像度はフルHDに対応。PS4はもちろん、PS5をつないで美麗な映像を見ながらゲームができます。
FPSやRPG等のプリセットメニューを選ぶことで、それぞれに適した画質に調整できる「画面モード」の機能を搭載。モニターの角度や高さ、向きなどは自分が見やすいよう自由に変えることができます。
MSIの「Optix G271CQP E2」は、27インチのゲーミングモニター。少し大きめのモニターですが、中心に向かってモニターの左右が湾曲しており、視界に収まりやすい作りになっています。
WQHD(2560×1440)の高解像度モデルで、画面が大きいこともあり、ゲームへの没入感が味わえます。
リフレッシュレートは170Hzと高いため、激しく動いてもカクつきを抑えることができ、映像の中で動きが滑らかに表現されます。応答速度も1msと早いため、ブレや残像がほとんどない、くっきりとした映像を映し出してくれます。
LGの「UltraGear 27GP750-B」は、27インチのゲーミングモニター。リフレッシュレートは驚異の240Hzとなっており、本格派のゲーマーにおすすめのモデルです。激しく動き回る場面でも、カクつきがほとんどなく、クリアに表示されます。
応答速度も1msと早く、残像や映像のブレが少ないので、通常のモニターよりも視認性に優れています。解像度はフルHD対応で、映像がきれいに映し出されます。明暗はっきり表現するHDRの機能も付いており、ゲームの映像を通常よりも鮮やかに表示します。
暗い場所を明るく照らす「ブラックスタビライザー」を搭載しているので、敵の居場所を察知しやすくなるでしょう。モニターは、高さ、前後、向きの調節に対応しており、見やすいように設定できます。
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