30代になると社会人としてのベースも固まってきて、持ち物にも「自分のスタイルに見合うモノ」を求める方も多いでしょう。
この記事では、そんな男性におすすめしたい腕時計を、「10万円以内」の製品の中からご紹介します。
物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。
「10万円以内」という価格帯は、本格腕時計の入口。各ブランドのハイスペックラインを狙える価格帯です。「安価な買い物」ではないため、永く愛用できる製品を選びたいところです。
外観に関しては、余計な装飾のない飽きのこないデザインの製品を。また機能面では耐久性に関わるスペックを重視したいです。風防(文字盤前面のガラス体)が外観に露出するアナログモデルの場合、キズが付きにくいサファイアガラス風防は欲しいところ。また強化防水(5気圧)以上や耐磁対応など、頼れるスペックのモデルを選びましょう。
上記を「最低ライン」とし、さらに「こだわり」のある製品を選べる点が、この価格帯の製品の魅力です。上級な外装仕上げやムーブメント、より丈夫な仕様など、実用性だけでなく所有感も満たしてくれる製品がそろいます。
以下では、腕時計の各ジャンルから、これらの特徴を満たすおすすめのモデルを5本セレクト。その魅力をひも解いていきます!
「AT6085-50E」は、シチズンのスポーツウォッチシリーズ、プロマスターの注目モデル。分類的にはスポーツウォッチ(フィールドウォッチ)ですが、シンプルな外観と金属ブレスレットとの組み合わせにより、幅広いTPOに対応できる1本となっています。
本機の第1の魅力は、スポーツウォッチであるがゆえの機能性。電波ソーラー、曜日付きデイト表示、20気圧防水、サファイアガラス風防、チタン外装、耐磁1種というスペック。これらを全て搭載した上でシンプルな外観のモデルをお探しの方には、本機のシリーズは唯一無二の選択肢となるでしょう。
さらに本機は「デュラテクトDLC」と呼ばれる、外装表面に硬質なカーボン皮膜を形成することで高い耐傷性を誇る黒化処理を採用。マットブラックのシックな外観は、ビジネスシーンでも際立ちます。別の型番で、標準的なチタンシルバー色のモデルもラインアップされています。ケース径は約39mmです。
よりドレス向けの製品をお探しの方には、オリエントの「RK-AU0002S」をおすすめします。「オリエントスター」は1950年代からの長い歴史を誇る、メーカーを象徴するブランドですが、本機は連綿と続くその歴史を感じさせる人気モデルです。
型打ちの文字盤、ローマ数字のインデックス(文字盤上の時指標)、「ブレゲ針」と呼ばれる時分針の組み合わせ。エレガントな外観は、スーツスタイルに好相性です。
機構部には、最大50時間の駆動時間を誇る機械式(自動巻)ムーブメントを搭載。12時下のメーター部に巻き上げ残量が表示されるパワーリザーブ機能付きです。さらにサファイアガラスの風防や強化防水(5気圧)、耐磁1種などのスペックも搭載しています。外観とは裏腹の(?)実用性の高さにも注目です。ケース径は約39mm、裏ぶたはシースルーバック仕様です。
人気のダイバーズウォッチからは、シチズンの「NB6021-17E」をピックアップします。ダイバー向けの本格ギアを含め、過去に数多くの名作ダイバーズウォッチを生み出してきたシチズン。本機は1970年代の名機「チャレンジダイバー」のスタイルを、現代の技術でよみがえらせた1本です。
円形を基調としたケースとベゼルで構成された、シンプルな基本デザイン。バー状のインデックスは、迫力のある太めの意匠です。これらは1970年代のオリジナルモデルのデザインを継承。良い意味で「昭和感」のある、シンプルで力強い外観です。レトロ感があるので、スーツだけでなくベーシックなカジュアルウェアとの相性も抜群でしょう。
レトロな外観を特徴とする本機ですが、現代的な機能性・耐久性を持つ素材にアップデートされています。ケースにはシチズン独自の表面硬化処理「デュラテクト」を施したチタン素材を採用し、風防には美しい形状に研磨加工されたサファイアガラスを使用。さらに機構部には強化耐磁仕様の自動巻ムーブメントを搭載。防水仕様は200mで、本格的な潜水(非飽和潜水)に対応できる設計です。
レトロな外観と現代的な仕様をミックスし、機械式などの「こだわり」も備え、コスパ感にも注目の1本です。ケース径は約41mm、耐磁2種、バンドはウレタン製です。
男らしい「メカっぽさ」で人気のクロノグラフからは、セイコーのスポーツライン、「プロスペックス」から「SBDL095」をご紹介します。本機は1960年代発売のセイコーの名作「スピードタイマー」の名を冠したモデル。近年の腕時計のトレンドでもある「クラシック回帰」の流れに沿った外観が見どころの1本です。
文字盤色はシルバーですが、インダイアル(文字盤上の3つの表示部)はブラックに処理されています。これは通称「パンダ」と呼ばれるカラーリングで、ヴィンテージ品に端を発して近年流行している配色です。本機は外周部のブラックのタキメーター(速度読み取り尺)も含め、全体の視覚バランスも良好。煩雑になりがちなクロノグラフのデザインを、お洒落に演出しています。
ヴィンテージ感とファッション性を両立させたデザインで、オンからオフまで日常生活の幅広い場面に溶け込む汎用性が魅力です。クォーツ式で10気圧防水、ケース径は約41mmです。風防はサファイアガラス。ケース・ブレスレットはステンレス製です。
デジタルウォッチからは、カシオのG-SHOCKのオリジンシリーズから「GMW-B5000GD-1JF」をピックアップします。本機の最大の特徴は、「G-SHOCKらしさ」に溢れた「角型ケース&フルデジタル表示」はそのままにフルメタル化された外観です。樹脂製の定番モデルで特徴的だったバンド形状も、金属に置き換わってリアルに再現されています。定番モデルの伝統に対する、メーカーのリスペクトが感じられます。
機能面では定番の電波ソーラー機能に加え、Bluetooth通信機能を搭載。専用アプリを介し、スマートフォンの内蔵時計との同期が可能です。スマートフォンの「GPSを利用した電波時計」の機能と繋がることで、電波受信ができない地域・環境下でも、正確な時刻を表示できます。さらに、専用アプリを介して本機の設定変更を行うことも可能。機能性だけでなく、操作性に優れている点もポイントです。
本機は外装に「ブラックIP処理」と呼ばれる黒化処理が施され、外観はブラックで統一されています。本体色は型番違いでカラーバリエーションがあり、表面処理なしのシルバー色も、「シンプルなメタル感」を味わえるおすすめのカラーです。20気圧防水、耐衝撃構造、ケース横幅は約43mmです。
今回は「予算10万円以内」というテーマで、ミドル世代の男性におすすめしたい腕時計をピックアップしました。
実用性や耐久性を高い水準で満たしつつ、それぞれに「こだわり」が感じられる製品でした。どのような「こだわり」があなたらしいかを考えながら選ぶのも、この価格帯の腕時計選びの楽しさかもしれません!
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