トヨタ自動車は6月21日、ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」をフルモデルチェンジした新型を発売しました。8年ぶりの全面刷新となり、新たにプラグインハイブリッド車(PHEV)も投入する計画です。
アルファードは2002年に初代が誕生し、2008年のフルモデルチェンジとともにヴェルファイアも登場。2015年登場の3代目ではリアにダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用するなどして高級サルーン的な進化を遂げ、ミニバンとしては高価格帯ながら人気の車種となっています。
4代目となる新型は「性能を世界基準に昇華させる」が開発テーマ。プラットフォームをTNGAプラットフォーム(GA-K)をミニバン用に最適化して刷新し、車両合成を従来比50%アップしたほか、サスペンションはフロントをTNGA用のマクファーソンストラット式に刷新し、リアは従来のダブルウィッシュボーン式をベースに新開発。シートなどの防振も工夫し、乗員に伝わる振動を従来比約3分の1まで低減したとしています。
主力のパワートレーンは、2.5L直列4気筒DOHCエンジン(A25A-FXS)を搭載したトヨタハイブリッドシステムを採用。システム最高出力250PSを発揮しつつ、燃費性能を向上させています。また、さらに燃費性能が高い2WDを新設定しています。
新型ではアルファードとヴェルファイアの個性をさらに明確化。ヴェルファイアには専用グレードを設定するなどして個性をより際立たせたエクステリアを与えつつ、「運転する喜び」を感じていただけるよう、専用チューニングやボディ補強を施し、専用のパワートレーンユニットを設定。王道的なアルファードと走りの面でも差別化しています。
価格(税込)は、アルファードの「Z」グレードが540万円〜642万円、「Executive Lounge」が872万円。ヴェルファイアは「Z Premier」グレードが655万円〜712万円、「Executive Lounge」が870万円〜892万円。
月販8500台を計画し、うちアルファードが約7割、ヴェルファイアが約3割としています。
新型は、一般的な機械式駐車場の制限サイズ(全長5000×全幅1850mm以下)に収まるボディサイズを維持。その上で、ミニバンでは平板になりがちなボディサイド部分の意匠に抑揚を持たせ、力強く堂々としたスタイルを実現しつつ、室内空間は限られたスペースを極限まで使い切る工夫でゆとりを持たせています。
エクステリアは「力強さ」がテーマ。「Forceful×IMPACT LUXURY」をキーワードに、全体的なカタマリ感を意識し、あたかも闘牛が躍動しているかのようなモチーフのデザインに取り組んでいます。
フロント部には突進するような力強さを生み出すべくエンブレム部分が最先端になる逆傾斜の形状とし、ボディサイド部分のフロントからリヤにかけては、地面を蹴り出すような力強さを感じられるよう、ダイナミックに凹凸を持たせています。
室内は運転席のドライビングポジションや2列目シートの構造を工夫し、3列目シートもシート脇のクォータートリムやバックドアトリムの薄型化など、0.1mm単位で検討。運転席と2列目シート、3列目シートとの距離は従来比でそれぞれ5mm/10mm広い前後席間距離を確保しています。
インテリアのテーマは「おもてなし」。従来は天井の左右など各所に点在していた照明や各種スイッチ類、エアコン吹き出し口などの機能を天井中央に集約した「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」を開発。反対側の窓を開閉したり照明を調節できるなど、後席のどこにいても使いやすい操作性を実現しています。
子どもや高齢者に配慮し、スライドドアのユニバーサルステップをトヨタとして初めて右側にも採用。ドアの開閉に連動して地上から約220mmの位置にステップが現れ、1歩目の高さが下がります。センターピラーと左右の天井にはロングアシストグリップを設置し、快適な乗り降りをサポートします。
ムーンルーフのシェードは、空を観たい・日差しを遮りたいといったそれぞれの希望に同時に対応できるように左右独立タイプを採用。またサイドサンシェードはトヨタ初となる下降タイプを採用し、「日差しをさえぎりながら景色を楽しみたい」といった要望にも応えます。
新型ヴェルファイアは、デザイン面に加え走りの面でも個性を獲得しています。
ラジエターサポートとサイドメンバーを繋ぐヴェルファイア専用のボディ剛性部品を追加することで、走り出しから車両がしっかり動く応答性の良さを実現。また、高い加速応答性能と十分な駆動力を持つ2.4Lターボエンジンを採用し、従来の3.5L V6エンジンに対して低速度域のトルクを増大し、アクセルペダルをショートストローク化したことで少ない操作量でも力強い加速を実現しています。
また、ヴェルファイアらしさを強調する専用のグレード「Z Premier」を設定。黒色の「漆黒メッキ」を基調とした金属加飾により、アグレッシブでありながら、モダンかつ上質なデザインとしています。
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