電気料金の高騰が続く中、今年も猛烈な暑さが続いています。少しでも電気代を安くしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、家電の買い替えなどで出費が増えては本末転倒です。
そこで今回は、簡単に実践できる「お金をかけずに電気代を安くする方法」を9つ紹介します。
電気料金の計算は、経済産業省・資源エネルギー庁が公開している「家庭の省エネ徹底ガイド」や、全国家庭電気製品公正取引協議会のデータに基づいて算出しています。節約できる金額は、周囲の環境や家電の使用時間、家電の種類により変動しますので、あくまで目安としてご紹介します。
東北大学中退後、15年間警察で勤務。在職中は主に刑事部門を担当し、鑑識や初動捜査、知能犯罪捜査などを手がける。在職中に日商簿記2級、2級FP技能士、情報セキュリティスペシャリストなどの資格を取得。警察を退職後ライターとして活動を始め、前職や資格をいかして情報セキュリティなどIT関連や家計の節約に関する記事などを手がけている。
まずは夏場にアップするエアコンの電気代を安くする方法を3つ紹介します。
1.温度を1度上げる/月額約68円の節約
2.稼働時間を1時間短くする/月額約43円の節約
3.フィルター掃除を行う/月額約72円の節約
1カ月当たりのエアコンの電気代は、設定温度を1度上げると約68円、稼働時間を1時間短くすると約43円、フィルターを定期的に清掃すると約72円節約できます。
ただし、エアコンの設定温度を上げすぎたり、つける時間を短くしすぎたりすると、熱中症になる恐れもあります。扇風機やサーキュレーターなどを併用すると、設定温度を上げた場合も快適に過ごしやすくなります。
またエアコンは短時間でオン/オフを繰り返すよりも、30分程度であればつけっぱなしのほうが節電になると言われています。部屋を離れる時間が30分未満の場合はつけっぱなしに、30分以上であればオフにすることをおすすめします。
次に、冷蔵庫の電気代を安くする方法を3つ紹介します。
1.物を詰めすぎない/月額約98円の節約
2.庫内温度の設定を見直す/月額約139円の節約
3.放熱スペースを確保する/月額約102円の節約
1つ目は、物を詰め込みすぎないことです。物を詰め込みすぎると冷蔵庫内を冷気が循環しにくくなり、電気代が余分にかかってしまいます。詰め込んだ状態から半分に減らすと月額約98円の節約になりますので、ぜひ冷蔵庫の整理をしてみましょう。奥で眠っている食べ物や、根菜類・未開封の調味料など常温で保存できるものは取り出しましょう。
2つ目は、庫内温度の設定を見直すことです。例えば設定温度を「強」から「中」にした場合、月額約139円の節約になります。ただし直射日光が当たる場所など、設置している環境によっては食品が傷みやすくなることもあるため注意してください。
3つ目は、放熱スペースを確保することです。冷蔵庫の周りに隙間がない場合は、置き場所を見直すようにしましょう。例えば冷蔵庫の片側だけが壁に接している場合は、上部と両側が壁に接している場合に比べて、月額約102円の節約になります。直射日光が当たる場所やコンロが近い場所など、熱がたまりやすい場所を避けて設置するのも効果的です。
また、冷蔵庫の扉の開閉を短時間で行うことも、わずかですが節電につながります。
最後に、エアコン・冷蔵庫以外に頻繁に使う家電の節電方法を3つ紹介します。
炊飯器の保温も意外と電力を消費します。4時間以上保温する場合は、電子レンジで温め直す場合よりも電気料金が高くなります。7時間以上の保温では、もう一度炊飯し直したほうが電気料金を節約できます。
温水洗浄便座も電気消費量が意外に多い家電の一つですが、一年中同じ設定という方もいるのではないでしょうか。しかし夏場であれば、便座や洗浄水の温度を下げても問題はないでしょう。
例えば、便座の温度と洗浄水の温度を中から弱に一段階下げることで、月額約90円の節約になります(貯湯式の場合)。温水洗浄便座は24時間稼働し続ける家電であるため、積極的な節電をおすすめします。
今回紹介した節電方法の中で、最も節約できる金額が大きいのが洗濯乾燥機です。夏場は自然乾燥でも洗濯物が乾きやすい季節ですので、積極的に自然乾燥を利用しましょう。
節約できる金額は、使っている洗濯乾燥機の種類によって大きく異なります。例えばヒーター式なら月額約1443円、ヒートポンプ式なら月額約495円節約できる場合もあります。
1つの項目だけ見ると、節約できる金額が少ないと思った方もいるかもしれませんが、使用している家電や環境によっては、月額2000円以上電気代を安くできる場合もあります。すぐにできそうなものから実践してみてはいかがでしょうか。
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