連日の猛暑により、自宅で毎日エアコンを使用している人も多いはず。エアコンを頻繁に使用していて、気になるのはやはり電気代ではないでしょうか。
エアコンの節電法については、「エアコンはつけっぱなしがお得なのか」「外出時であっても、つけっぱなしにしておくべきか」といった話題を聞いたことも多いと思います。そうしたよくある疑問点を中心に、エアコンメーカー各社が公開している節電方法を確認してみました。
前提としてエアコンは、起動した直後から設定温度に達するまでに大きなパワーを使うため、こまめにオン/オフの操作をすると消費電力が高くなります。では、24時間つけっぱなしにした方が電気代は安くなるのでしょうか。これに対する、各メーカーの見解や検証結果を紹介します。
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パナソニックの公式サイトでは、エアコンを同じ時間使用するなら、つけっぱなしにしていた方がお得としつつも、休みなく24時間稼働させることは勧めていません。
エアコンを24時間連続で運転すると、内部にほこりや油、水分がたまってしまいカビが生えやすくなるためとしています。1日のうち数時間はエアコンを休ませ、「内部クリーン」運転などを活用して内部を乾燥させることが大事とのことです。
また、「外出時もエアコンをつけっぱなしにするべきか」については、猛暑日の場合はつけっぱなしにすることが節電につながることもあると言います。理由としては、外気温が高い日は室内気温も短時間で上がりやすくなり、エアコン起動時に大きなパワーを必要としてしまうため、何度も起動を繰り返すとそれだけ消費電力を必要としてしまうためです。
外出時にエアコンをオン/オフにする目安としては、外気温が35度以上の場合はつけっぱなしに。30分以上の外出で、外気温が35度以下の場合はエアコンをオフにすると良いとのことでした。
ダイキン工業は、エアコンをつけっぱなしにすると本当にお得なのかを検証し、公式サイトにて発表しています。この検証では、以下のような結果になっています。
また、同社の発表でもう1つ興味深いのが、同社が行った「エアコンの節電に関する実態調査」(2023年6月実施)において、節電方法として「風量はできるだけ“弱”で使う」というものを選んだ人が26.5%いたものの、この方法は“逆効果になりかねない”ということでした。
“弱”運転ではエアコンが室内を涼しくするために時間がかかってしまうため、消費電力が増加する可能性があり、節電方法としては誤解があるとのことでした。
メーカー各社、エアコンの電気代を抑える方法としてエアコンの掃除を挙げています。中でもシャープは2022年6月に、簡単にできるエアコンの掃除方法をツイートして話題になりました。
内容は『前面のパネルをぱかっと開ける→フィルターを取る→掃除機で埃を吸う→水洗い→陰干し→フィルターつける』というものです。
ちなみに、同社の公式サイトでは『エアコンに「エコ自動運転」の機能がある場合、自動で省エネ運転してくれます。』とあり、自動運転に頼ることもおすすめしています。
同社ではその他、節電方法として「エアコンをこまめにオン/オフにしない」「外出先から帰った際に部屋が外より暑かったら、窓を開けて熱気を逃がしてからエアコンを起動する」なども紹介しています。
各メーカーの情報をまとめると、「エアコンをつけっぱなしにすべきか」については、「こまめにオン/オフにするより、つけっぱなしにした方が基本的にはお得」「ただ、夜間など気温が低いときや、30分以上出かける場合はオフにした方がお得」という結論になりそうです。一概に「つけっぱなしが安い」ということではないようですね。
それでは最後に、各社が公開している節電方法の中から、共通して挙げられているものを紹介します。エアコンを上手に使って、猛暑を快適に、お得に乗り切りましょう。
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