防水透湿素材として知られる「ゴアテックス(GORE-TEX)」は、優れた性能を持っている一方、やや高価です。しかし実は、ゴアテックスよりコスパの良い防水透湿素材も存在しているのです。そこで今回は、元アウトドア店員がその素材の一例を紹介します。
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。自身の山体験や、店員時代の接客経験を生かし、リアルで深い内容を発信!リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
雨や雪の侵入を防ぎつつ、体から出る湿気は効果的に逃す。そんな防水透湿性に優れた素材として知られている「ゴアテックス」。耐久性も高く、長く使い続けられることも魅力です。
とはいえ、スペックやブランド力が高いこともあり、ゴアテックスが使用されたアイテムは比較的高額。値上げラッシュや円安の影響で、さらに購入のハードルが上がっています。
一方で、同様の防水透湿素材は他にもたくさんあります。例えばアウトドアブランドが独自開発した素材の中には、ゴアテックス製品よりもリーズナブルに購入できるものもあります。
似たスペックの素材を見つけるには、「耐水圧」と「透湿性」をチェックするのがコツ。耐水圧は防水性の高さの指標であり、登山であれば1万〜2万mm程度備えたいところです。
透湿性は「g/平方メートル/24h」の単位で表され、24時間に1平方メートルあたり何gの水蒸気を放出するかを示します。一般的に、1万〜2万ほどの数値であれば「ムレにくい」ウェアといえます。
ここからは、ゴアテックス以外の防水透湿素材を紹介します。
「ドライテック」は、モンベル独自の防水透湿素材。モンベルからはゴアテックスを使用したアイテムも販売されていますが、ドライテックを使用したアイテムの方が比較的リーズナブルに購入できます。
現在は、さらに透湿性を高めた素材「スーパードライテック」も登場。モンベルに行けば、さまざまな選択肢の中から好みや使い方に合ったアイテムが選べるというわけです。
ミレーの「TYPHON 50000(ティフォン 50000)」も、高性能な防水透湿素材として人気です。2万mmの耐水圧を備えつつ、5万g/平方メートル/24hもの透湿性を誇り、ムレにくいのが魅力。暑い日や運動量の多い時でも、快適に過ごすことができます。
しなやかでストレッチ性が高く、動きやすいのもポイント。ゴアテックスはやや硬めでパリッとした質感ですが、その着心地が苦手な人にもおすすめです。
「eVent」は、サイクル用ウェアに多く採用されている透湿素材。ゴアテックスなどの一般的な防水透湿素材は、生地面に水蒸気が染み込むことで汗を逃します。
一方で、皮膜に撥水性を持たせたeVentは、汗が染み込むことなく外に抜けていきます。そのため、短時間にたくさんの汗をかくサイクリングやランニングなどのスポーツでも、汗をすばやく逃し、服の中をドライに保つというわけです。
「PERTEX SHIELDAIR」は、防水性・透湿性のほか、通気性にも優れた素材。メッシュ素材のようなミクロ単位の小さな穴が空いている膜を持ち、程良く空気を通すため、高温多湿な場所でも快適に過ごせます。
柔軟性があって軽く、動きやすいのも見逃せないポイント。アウトドアブランドの中では、ゴールドウインやアンドワンダーなどの製品に使われています。
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