3月に一部のショッピングモール店で販売されるも、すぐに売り切れとなったワークマンの「トレックシューズアジム」が、8月下旬に再登場するとの情報を得ました! 再販予定の新モデルは全国の店舗に流通するとのこと。
今回は、新モデルの仕様や旧モデルとの比較、実際にトレックシューズアジムを履いて登山をした感想を紹介します。
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2024年3月、ワークマンはPB(プライベートブランド)初となるミドルカットのトレッキングシューズ「トレックシューズアジム」を発売しました。本格的な透湿防水仕様ながら3900円(税込、以下同)という安さもあって、あっという間に完売してしまいました。
流通したのは一部のショッピングモール店のみで数量限定だったため、ご存じない方も多いことでしょう。
トレックシューズアジムには、ソックス状の防水生地「イナレム」が中間層に使われています。これはワークマンが独自に開発した高透湿防水素材で、レインスーツを筆頭に、グローブやテントなどにも採用されているので、耳にしたことがあるという方もいるでしょう。
さらに、タンとアッパーを一体としたり(袋ベロとも呼ばれます)、アッパーに耐久撥水加工を施したりするなどして、接地面から6cmまでの高さの防水性能を実現しているのです。
ブーティー構造を採用するトレッキングシューズは安くても1万円台後半〜ですので、トレックシューズアジムがいかにお買い得か分かるでしょう。
即完売を受けて再販されるトレックシューズアジムですが、ただ同じものを売るわけではありません。3月の先行販売品を購入したユーザーからの意見を受けて、主にフィット感を改善する方向で細部が変更されているのです。
一見「どこが変わったの?」と思われそうですが、新旧を並べてみると違いがよく分かります。主に足首周りが改良されており、旧型よりもホールド感がアップしたことが想像できます。
その結果として、価格は600円アップの4500円となりましたが、それでもトレッキングシューズとして格安なのは間違いありません。
細部の仕様変更はありましたが、デザインを含めて基本的な仕様は先行販売品から継続されています。インソール(中敷き)はデオプットという抗菌防臭加工を施したもので、あとから防臭系のインソールを買う必要はありません。
また、アウトソールは普段履きも考慮したデザインとなっており、泥が自然と落ちるセルフクリーニング効果を狙いつつ、ぬれたタイルの上でも滑りにくいように接地面積を増やしています。
セーレン社と共同開発した高耐久生地や、引き裂き強度に優れるワークマンの独自素材「タフテリアル」をライニングに使用するなど、素材に関しても一切の妥協はありません。
筆者は先行販売品のトレックシューズアジムを購入しています。入手直後に高尾山で軽く足慣らしをしたあとに、5月には長野と群馬の県境にある浅間山の外輪山ハイキングでアジムを使用しました。
ソールの硬さについては、初めて登山靴を履く人にはずいぶんと硬く感じられるでしょうが、一般的なミドルカットのトレッキングシューズよりは柔らかめです。地面がフラットな場所では、かかとから接地してつま先で蹴り出すという、いわゆる普通の歩き方がしやすいので、高尾山ではベストマッチでした。
これに対して浅間山の外輪山では、高尾山では見られないような岩場が点在し、柔らかいソールを通じて岩のとがった形状が足裏に伝わってきます。踏み込んだ瞬間にグラつくことが何度かあったので、ここで本格的なトレッキングシューズとの違いを実感しました。
とはいえ本製品は、初心者や年に数回日帰り登山を楽しむユーザーを想定しているので、電車で山のふもとまで移動したり、普段履きに使ったりする可能性があることを考えると、ちょうどよいソールの硬さと言えるでしょう。加えて、雨の日に何度か履いていますが防水性に優れているので、長靴代わりに履くのもありですね。
外輪山ハイキングでは、つま先やかかとが何度も岩にヒットしましたが、ラバー素材でコーティングされているため、外的要因による損傷は見られませんでした。価格から受ける印象以上に耐久性は高いと言えるでしょう。
再販のタイミングは今のところ8月下旬で、ワークマンの全店舗に流通するとのこと。販売開始のタイミングでオンラインストアにも掲載される予定とのことなので、欲しい方はチェックしてみてください。
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