2024年はどんなバイクが世間をにぎわせたのでしょうか。本記事では、2024年に注目を浴びたバイクを3機種紹介します。
モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学〜工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。
二輪専門媒体だけでなくさまざまなメディアで取り上げられたことから、ご存じの方も多いことでしょう。ホンダは「スーパーカブ50」の生産を、2025年5月をめどに終了すると発表しました。
これは2025年11月に施行される新しい排ガス規制に対し、適切なコストで適合させることが困難との理由によるものです。
これを一部の報道機関が「スーパーカブが生産終了に」と報じたため、しばらくは混乱が生じました。しかし、実際に生産を終えるのは50ccモデルのみで、兄弟車の110ccは継続販売されます。
50ccのスーパーカブと言えば、1958年に登場した初代「スーパーカブC100」から続いてきた伝統の排気量です。それがついに途絶えるわけですから、残念に思う人は多いことでしょう。
そんな根強いファンのために、ホンダは「スーパーカブ50・ファイナルエディション」を受注期間限定で12月に発売しました。
すでに受注期間は過ぎているので、これから購入することは叶わないのですが、1966年に登場した「スーパーカブC50」をモチーフとしたこの特別限定車にはオーダーが殺到。今後はコレクターズアイテムとして、プレミアム価格で流通する可能性が高いです。
5月に発売されるや否や、わずか1カ月で年間販売計画台数の1000台を超えるオーダーが入るなど、大排気量車で最も注目を集めたのがヤマハの「XSR900 GP ABS」です。
2023年10月に開催されたジャパンモビリティショー2023で実車がお披露目されて以来、長らく話題が続いており、最近になってやっと落ち着いてきたかなという印象です。
1980年代のファクトリーGPレーサー「YZR500」をオマージュしたXSR900 GPのスタイリングは、かつてのレーサーレプリカブームを経験した40〜50代のライダーに刺さりまくりました。
それを反映してか、2種類あるカラーバリエーションのうち、売れているのは圧倒的に赤×白のシルキーホワイトとのこと。しかも、およそ7割のオーナーが純正アクセサリーのアンダーカウルキットをオーダーしているらしく、それだけ当時の雰囲気が大好きな人たちに愛されているモデルと言えるでしょう。
最後に紹介するのは、1月に発売されたカワサキの電動バイク「ニンジャ e-1」です。
電動バイクと言えば、旅バラエティ番組でおなじみのヤマハ「Eビーノ」や、主に郵便配達で活躍しているホンダ「ベンリィe:」などが挙げられますが、いずれもスクータータイプです。
そのため、電動のスポーツモデルを国内4メーカーの中でカワサキが最初に出してきたのは、ちょっと意外でした。
外観は「ニンジャ250」や「400」とそっくりで、そこに最高出力12psを発生するブラシレス電動モーターを搭載しています。
125cc以下の原付二種枠ですが、感覚的には150ccのスクーター並みに力強いです。しかも、15秒間だけ出力が向上するeブーストボタンを押すとグイーンッと加速します。
車両価格の高さや航続距離の短さなど、解決すべき問題はありますが、ほぼ無音かつ無振動の乗り味は、ニンジャ e-1でしか得られない独特なものです。電動バイクの未来は明るいことを証明してくれた秀作と言えるでしょう。
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