雄大な山並みと絶景が続く稜線歩きは、日本アルプス登山の魅力の1つ。山頂を結ぶ細長い道を歩きながら、左右に広がる大パノラマを堪能できる時間は、まさに登山ならではの特別な体験です。
そこで今回は、稜線歩きが魅力の「日本アルプスの山」を3つ紹介します。さらに、稜線歩きをより快適にするおすすめグッズも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
立山 亜樹
ライター・編集者。元アウトドアショップ店員。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。自身の山体験や、店員時代の接客経験を生かし、リアルで深い内容を発信!リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
標高2932mの白馬岳は、北アルプスの名峰を一望できる人気の山です。山頂からは槍ヶ岳や八ヶ岳、南・中央アルプス、さらには日本海まで見渡せる大パノラマが広がります。
主要なルートは、猿倉登山口から出発する大雪渓コース、ロープウェイで栂池平まで上がり小蓮華尾根をたどる比較的やさしいコースの2本。特に小蓮華尾根は、白馬岳を正面に望みながら稜線歩きを楽しめて、雄大な景色に包まれたぜいたくな時間を過ごせます。
また、夏の白馬岳は北アルプス屈指の高山植物の宝庫となり、色とりどりの花々を観察できるのも魅力です。絶景と豊かな自然が堪能できる、充実の山旅が待っています。
鳳凰山は、南アルプスにそびえる地蔵ヶ岳・観音岳・薬師岳の総称で、日本百名山に選ばれている名峰です。
稜線の美しさと眺望の良さが魅力で、標高2841mの観音岳を最高峰に、花崗岩の白砂が印象的な明るい山肌が広がります。特に地蔵岳の山頂に立つ鋭い岩峰「オベリスク」は象徴的な存在です。
夜叉神峠からのコースでは、薬師岳小屋手前で一気に展望が開け、白峰三山や甲斐駒ヶ岳、遠くには富士山を望む雄大な景色が広がります。稜線上は3つの山が1時間ほどの距離で連なり、1泊での縦走も可能。初めて南アルプスの稜線歩きに挑戦する人にもおすすめです。
白い砂礫を踏みしめながら名峰を眺めて歩く時間は格別で、朝夕の光に染まる山々や満天の星空も楽しめます。
常念岳は、北アルプス南部・常念山脈に連なる日本百名山です。標高は2857m。三股登山口からのルートや蝶ヶ岳へと続く縦走路では、爽快な稜線歩きを楽しめます。特に蝶ヶ岳までの道のりは、穂高連峰の景色が圧巻です。
その他、ライチョウや高山蝶など貴重な生き物との出会いも魅力の1つ。山頂からは360度の大パノラマが広がり、燕岳や安曇野の街並み、遠くの山々まで見渡せます。
美しい山容と雄大な展望、そして豊かな自然を一度に楽しめる、満足度の高い山旅を体験できるでしょう。体力に自信がある人は、周辺の大天井岳や燕岳などと合わせた縦走を計画してみるのもおすすめです。
稜線上は冷たい風が吹き付けることも多いため、ウィンドシェルを持っておくのがベターです。
高山の稜線上では気温が10数度〜1桁台になることもあるため、冷え対策としてグローブを備えましょう。
日本アルプス登山は行動時間が長いところも多いため、疲労やけが防止のためにトレッキングポールがあると良いでしょう。
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