登山中、リュックがしっくりこないと肩や腰に負担がかかり、疲れやケガにつながることも。特に宿泊を伴う山行や、長距離の縦走などでは、行動時間の大幅な遅れや滑落などにも関わります。
そこで注目したいのが、体型や背面長に合わせてサイズ調整ができる「登山用リュック」。今回は大容量モデルをメインに、登山初心者から経験者まで幅広く使いやすいおすすめのリュックを3つ紹介します。
立山 亜樹
ライター・編集者。元アウトドアショップ店員。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。自身の山体験や、店員時代の接客経験を生かし、リアルで深い内容を発信!リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
エクスペドの「ライトニング45」は、肩と腰に接する2本のハーネスの幅を無段階に調整できる構造で、自分の背面長にぴったり合わせた装着が可能です。
工具を使わず、簡単かつスピーディーにフィット感を整えられるため、初心者でも心配なし。準備に時間がかからないうえ、山行中に「なんだか背面長が合っていないかも」と思っても、すぐに調整できるのが魅力です。
さらに特徴的なのが、荷物の揺れを最小限に抑えるコンプレッションシステム。一カ所を締めるだけで、バックパック全体を均一に圧縮でき、荷物のブレを防止します。これにより、下山時や岩場の移動も安定して歩けるのがポイントです。
食事の消費などで荷物の量が変わりやすいテント泊や長距離の縦走にも心強く、柔軟に背負い心地を調整したい人におすすめのパックです。ショッピングサイトでは3万円台から販売しています。
「Don't carry it, Wear it」=「バックパックは背負うものではなく、着るものである」これは、グレゴリーの創業者が大切にしていた言葉。そんなグレゴリーの登山リュックは、ストレスのないフィット感が特徴です。
長期縦走やテント泊登山など、装備の多さと長時間の行動が求められる場面で信頼できるのが、グレゴリーのフラッグシップモデル「バルトロ65」です。
体型に合わせてフィット感を自動で調整する「フリー・フロートA3・サスペンション」を搭載し、ハーネスとヒップベルトが個別に回転して体の自然な動きに追従します。荷重をバランスよく分散して体に負担をかけず、歩行中のエネルギー消費を抑える設計です。
さらにサングラス用ポケットやハイドレーション対応スリーブなど、細部までこだわり抜いた装備で、過酷な山行もストレスなく楽しめます。快適性・機能性・安定感を兼ね備えた逸品です。ショッピングサイトでは5万円前後で販売しています。
モンベルの「アルパインパック 40」は、ショルダーハーネスの取り付け位置を3段階(49・53・57cm)で調節できるモデルです。
内蔵された「3Dフィット・ステー」は、個々の背中のカーブに合わせて曲げられるため、背負ったときの安定感と密着感が格段に高まります。登山中の動きにも柔軟に追従し、疲労の蓄積を軽減するのがポイントです。
ロールアップ式の開口部と、シームテープを施したインナーバッグ「アクアバリアサック」のおかげで防水性も高く、急な強い雨にも対応できます。
トップリッド(雨ぶた)は取り外してショルダーポーチとしても活用可能。テント場や山小屋周辺の散策、山歩き後の外食時などに便利です。公式サイトでは2万7500円(税込)で販売しています。
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